スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

昭和33年3月のお話

さあ、これで、私の仕事は終わった。

私はいつ死んでもいいと思っている。

伸一、あとはお前だ。頼むぞ!

伸一の体に電撃が走った。二人の目と目が光った。

師と弟子は、無限の生命の言葉を交わすかのように、沈黙したまま互いの顔を見つめ合った。

それは厳粛な瞬間であったのであります。

P1010486_2.jpg




≪ナレーション A≫ 白雪の富士を背に、本門大講堂は杉木立のなかに威容(いよう)を見せていた。

いかなる来賓を招いても恥じない、近代的な荘厳(そうごん)な建物であります。

≪戸田城聖≫ この自界叛逆(じかいほんぎゃく)が日本の国を覆(おお)っている。

このままでいけば、どうなるのか――。

それを救うのが妙法の力です。この大講堂で、教えを受け、それをもって、日本の国を救っていく以外にないのです。
そこに学会の使命があるのであります。

≪ナレーション B≫ 時は、昭和33年1958年3月1日。

大講堂の落慶法要が行われたのであります。

≪山本伸一≫ 先生、まいりましょう。まもなく祝宴の時間です。

6階の貴賓室で、来賓の皆様が、お待ちです。

≪ナレーション B≫ エレベーターが上昇しはじめると、戸田は、伸一の顔をのぞきこむように見すえた。

そして、静かだが、力をこめて言ったのであります。

≪戸田城聖≫ さあ、これで、私の仕事は終わった。

私はいつ死んでもいいと思っている。

伸一、あとはお前だ。頼むぞ!

≪ナレーション B≫ 伸一の体に電撃(でんげき)が走った。

二人の目と目が光った。

≪山本伸一≫ はい!

≪ナレーション B≫ 深い決意を秘めた声であった。

師と弟子は、無限の生命の言葉を交わすかのように、沈黙したまま互いの顔を見つめ合った。

それは厳粛な瞬間であったのであります。


≪ナレーション A≫ 数日後、時の首相から、16日に総本山に参詣したいとの、連絡が入ったのであります。

≪戸田城聖≫ この日に、青年部を登山させよう。

そして将来のために広宣流布の模擬試験、予行演習となる式典を、しようじゃないか。

 広宣流布がなされば、一国の宰相(さいしょう)はもとより、各国、各界の指導者がこの仏法を信奉(しんぽう)して、世界の平和と繁栄を祈念する日がやってくる。

いや、その時代を、青年の手で、必ずつくっていくのだ。

 伸一、僕はこの3月16日の式典を、広布の後継と責任を、君たちに託(たく)す儀式にしようと思っているのだよ。

この式典の全責任は君がもつのだ。思い通りに、力いっぱいやりたまえ。

≪山本伸一≫ はい、見事な後継の、誓いの集いに、いたします。

≪ナレーション A≫ こうして、山本伸一を中心に、式典の準備は、直ちに進められていったのであります。


≪ナレーション B≫ 3月16日、正午。

戸田城聖は、伸一に手を取られて、あの車駕(しゃが)の前に、立っていたのであります。

≪戸田城聖≫ 大きすぎて、実践には向かぬ!

戦いにならんぞ!

≪山本伸一≫ 先生、よくわかりました。申し訳ございません。

しかし、この車駕は弟子が真心で作ったものです。どうかお乗りください。

≪ナレーション B≫ 戸田は、伸一を見てにっこり、うなずくと、弟子たちに体を預け、車駕の中央に固定された、ひじかけ椅子に座った。

車駕は静かに、ゆっくりと参道を進みはじめました。

車駕には伸一がぴったりと、付き添ったのであります。

 ≪戸田城聖≫ 妙法のもとには、皆、平等です。

そして、個人も、国家も、幸せと繁栄を得るには、正法を根幹とする以外にない。

ゆえにわれわれには広宣流布を断じてなさねばならぬ使命がある。

それを今日、私は君たち青年に託しておきたい。

未来は君たちに任せる。頼むぞ、広宣流布を!! 

創価学会は、宗教界の王者であります。

何も恐れるものなどない。

諸君は、その後継者であるとの自覚を忘れることなく、広布の誉れの法戦に、花の若武者として勇敢に戦い進んでもらいたい。

≪ナレーション B≫ それは、生涯にわたる正法の戦いを勝利した広布の大将軍の凱旋(がいせん)の姿であったのであります。


≪ナレーション A≫ このお話は、戸田先生の逝去の、4月2日の、直前の出来事であり、そしてこの3月16日が、のちに、「広宣流布記念の日」となり、広宣流布を永遠不滅ならしめる、弟子たちの新たな誓いの日となった事は、皆様ご存知のとおりです。

 本日は、小説「人間革命・第12巻」「後継」の章、から「昭和33年3月のお話」を、旭日地区のオールスターキャストでお送りいたしました。

 
以上で寸劇人間革命のコーナーを、終わります。




この寸劇人間革命を最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

以前から作成してきた、3.16 のシリーズにチョッと、付け加えたものです。

3月1日の、大講堂のなかでの、師弟の会話を追加して、まとめてみました。

この寸劇人間革命の分量は、おおよそ、20文字×105行です。

原稿印刷のための、空白行の少ないテキストデータを準備しましたので、ぜひご活用ください。



関連記事
スポンサーサイト

テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

Page top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。