ただし、政治上の問題であっても、これを許せば、間違いなく民衆が不幸になる。
人類の平和が破壊されてしまう。
と、いった根源の問題であれば、私も発言します。
いや、先頭に立って戦います
≪ナレーションA≫ 時は、昭和35年、1960年の6月。
永田町の国会議事堂周辺は、連日数万人ものデモ隊で埋め尽くされたのであります。
そうです。本日は、『60年安保』のお話しであります。
≪ナレーションB≫ 数を頼りにした自民党は、単独強行採決。
一方、社会党も断固拒否の一点張りでしかなかったのであります。
≪青年 A≫ 新安保条約は、今大きな問題となっておりますが、この際、学会としても統一見解を出すべきではないかと思いますが、どうでしょうか?
≪山本伸一≫ なるほど。それで、君は安保に対しては反対なのか、それとも賛成なのか?
≪青年 A≫ 私は断固反対です。安保は廃棄し、中立の立場に立つべきだと思います。
≪青年 B≫ 私は、全面的に賛成とはいいかねますが、今のところ、やむをえないと思います。
日本は、アメリカの協力なくしては、軍事的にも、経済的にも、独り立ちはできない状況です。
今、安保を廃棄したりすれば、日本はアメリカを敵に回すことになります。
したがって、安保を今の段階で廃棄せよというのは、現実を無視した意見です。
≪青年 A≫ いやいや かくかく しかじか
≪青年 B≫ いやいや しかじか かくかく
≪ナレーションB≫ 主張は二つに分かれて、平行線です。
伸一は、彼らを包むように見回すと、にこやかに語り始めた。
≪山本伸一≫ 青年部の君たちの間でも、これだけ意見が食い違う。
一口に学会員といっても、安保に対する考え方はさまざまだよ。
反対も賛成もいる。
そして、どちらの選択にも一長一短がある。それを、学会としてこうすべきだとは言えません。
私はできる限り、みんなの意見を尊重したい。
大聖人の御書に、安保について説かれているわけではないから、学会にもいろいろな考えがあってよいのではないだろうか。
政治と宗教は次元が違う。
宗教の第一の使命は、一切の基盤となる人間の生命の開拓にある。
宗教団体である学会が、政治上の一つ一つの問題について見解を出すのでなく、学会推薦の参議院議員がいるのだから、その同志を信頼し、どうするかは任せたいと思う。
≪ナレーションB≫ うなずきながら聞いている青年たちに、伸一は、最後に力強く語りかけました。
≪山本伸一≫ ただし、政治上の問題であっても、これを許せば、間違いなく民衆が不幸になる。
人類の平和が破壊されてしまう。
と、いった根源の問題であれば、私も発言します。
いや、先頭に立って戦います。
≪ナレーションB≫ 青年たちの目が、キラリと、光ったのであります。
≪ナレーションA≫ 本日は、『60年安保のお話』を、小説『新・人間革命』第一巻・新世界の章から、旭日地区のオールスターキャストで、お送りいたしました。
以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。
この寸劇人間革命を最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
この寸劇人間革命の分量は、おおよそ、20文字×80行です。
原稿印刷用に、空白行の少ないテキストデータを準備いたしました。
ぜひ、座談会で、ご活用ください。
≪ナレーションA≫ 時は、昭和35年、1960年の6月。
永田町の国会議事堂周辺は、連日数万人ものデモ隊で埋め尽くされたのであります。
そうです。本日は、『60年安保』のお話しであります。
≪ナレーションB≫ 数を頼りにした自民党は、単独強行採決。
一方、社会党も断固拒否の一点張りでしかなかったのであります。
≪青年 A≫ 新安保条約は、今大きな問題となっておりますがこの際、学会としても統一見解を出すべきではないかと思いますが、どうでしょうか?
≪山本伸一≫ なるほど。それで、君は安保に対しては反対なのか、それとも賛成なのか?
≪青年 A≫ 私は断固反対です。安保は廃棄し、中立の立場に立つべきだと思います。
≪青年 B≫ 私は、全面的に賛成とはいいかねますが、今のところ、やむをえないと思います。
日本は、アメリカの協力なくしては、軍事的にも、経済的にも、独り立ちはできない状況です。
今、安保を廃棄したりすれば、日本はアメリカを敵に回すことになります。
したがって、安保を今の段階で廃棄せよというのは、現実を無視した意見です。
≪青年 A≫ いやいや かくかく しかじか
≪青年 B≫ いやいや しかじか かくかく
≪ナレーションB≫ 主張は二つに分かれて、平行線です。
伸一は、彼らを包むように見回すと、にこやかに語り始めた。
≪山本伸一≫ 青年部の君たちの間でも、これだけ意見が食い違う。一口に学会員といっても、安保に対する考え方はさまざまだよ。
反対も賛成もいる。
そして、どちらの選択にも一長一短がある。それを、学会としてこうすべきだとは言えません。
私はできる限り、みんなの意見を尊重したい。大聖人の御書に、安保について説かれているわけではないから、学会にもいろいろな考えがあってよいのではないだろうか。
政治と宗教は次元が違う。
宗教の第一の使命は、一切の基盤となる人間の生命の開拓にある。
宗教団体である学会が、政治上の一つ一つの問題について見解を出すのでなく、学会推薦の参議院議員がいるのだから、その同志を信頼し、どうするかは任せたいと思う。
≪ナレーションB≫ うなずきながら聞いている青年たちに、伸一は、最後に力強く語りかけました。
≪山本伸一≫ ただし、政治上の問題であっても、これを許せば、間違いなく民衆が不幸になる。
人類の平和が破壊されてしまう。と、いった根源の問題であれば、私も発言します。
いや、先頭に立って戦います。
≪ナレーションB≫ 青年たちの目が、キラリと、光ったのであります。
≪ナレーションA≫ 本日は、『60年安保のお話』を、小説『新・人間革命』第一巻・新世界の章から、旭日地区のオールスターキャストで、お送りいたしました。
以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。
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寸劇人間革命を読んで下さって大変ありがとうございます。
婦人部用おすすめ寸劇としては、「8年目のお赤飯」がどうでしょうか。
この寸劇人間革命を読んでみたい方は、<a href="http://odanoshi.blog.fc2.com/blog-entry-94.html" target="_blank" title="8年目のお赤飯 ">ここをクリック</a> してください
主人公、そしてナレーションを婦人部の方に担当していただけると思います。
もう一つ婦人部用おすすめ寸劇として「学会歌 「田原坂」にまつわるエピソード」があります。
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セリフの登場人物としての婦人部はありませんが、内容としては婦人部用を意識して作成したものです。
もう一つ婦人部が主役の一人として登場する寸劇が「植木屋のおじさん」
この寸劇人間革命を読んでみたい方は、<a href="http://odanoshi.blog.fc2.com/blog-entry-10.html" target="_blank" title="植木屋のおじさん ">ここをクリック</a> してください
もう一つ「おばあちゃんとお嫁さんの二人」が登場する楽しい寸劇が「シカゴのおばあちゃん」
この寸劇人間革命を読んでみたい方は、<a href="http://odanoshi.blog.fc2.com/blog-entry-32.html" target="_blank" title="シカゴのおばあちゃん ">ここをクリック</a> してください
これらの中からお好みのものがあれば、おすすめします。
分量を短くしたいとの要望があれば、リクエストください。
これからもよろしくおねがいします。
土星人
お世話になります。
出し物を婦人部と相談する予定でしたが、時間の関係で私に一任されたもので、「シカゴのおばあちゃん」に決定しました。(笑)
以前、私もこのお話を読みまして印象に残っておりました。おばあちゃんは地区婦人部長、山本伸一役を私がやろうとしましたが、支部長に奪われてしまいました。(笑)そのため、正木さんを私がやります。
朗読劇ということで、台本をもってやりますが、あまり練習をしないでぶっつけでやる予定です。(いつもですが)
おかげで楽しい地区総会になりそうです。いつもお世話になり感謝申し上げます。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。