ハワイ地区の結成のお話し


あなたを地区部長に任命したのは私です。

あなたが敗れれば、私が敗れたことです。

責任は、すべて私が取ります。

力の限り、存分に戦ってください。


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≪山本伸一≫ さあ、ハワイの広宣流布と皆様方のご一家の繁栄と幸せを祈念して、一緒に勤行をしましょう。

≪ナレーションA≫ 時は、昭和35年、1960年10月2日。初めての海外指導の一日目。ハワイのホノルルで開かれた、海外最初の座談会であります。
山本伸一は、がっちりとした体格で、柔和な目をした、三十半(なか)ばと思われる男性に話しかけた。

≪山本伸一≫ 朝から思っていたんですが、あなたはプロレスの力道山にそっくりですね。名前は、なんとおっしゃるんですか?

≪ヒロト・ヒラタ≫ はい、ヒロト・ヒラタです。

≪山本伸一≫ そう。その名前より、力道山の方が覚えやすいね。これから“リキさん”と呼んでいいですか

≪ヒロト・ヒラタ≫ は?はい。

≪山本伸一≫ 奥さんはいらっしゃるの?

≪ヒロト・ヒラタ≫ はい。奥さん。日本の。仙台にいます。後でハワイにきます。

≪山本伸一≫ 奥さんは学会の役職は持っていますか

≪ヒロト・ヒラタ≫ 地区担です。

≪山本伸一≫ そうですか。リキさんは何か役職には、ついていましたか。

≪ヒロト・ヒラタ≫ 日本で組長になりました。

≪ナレーションB≫ リキさんは、日系二世である。ハワイで暮らしていたリキさん親子は、真珠湾攻撃の後、すぐにアメリカ本土の抑留所(よくりゅうしょ)に収容(しゅうよう)。やがて日本との捕虜交換。そして、召集令状が届く。

ハワイ生まれのリキさんは、うまく日本語が話せない。軍隊では何かにつけて目の敵(かたき)にされた。
緊張すると、つい、英語が出てしまう。「敵国語を使うな!」
敬語が正しくつかえない。「その日本語は何だ!俺様をバカにするのか!」
顔の形が変わるほど殴(なぐ)られた。

日本は、両親の祖国である。しかしアメリカは、リキさんの祖国である。戦争が人間を引き裂(さ)き、更に彼の心をズタズタに引き裂いたのです。

≪山本伸一≫ 今日、私はこのハワイに地区を結成したいと思っていますが、皆さん、いかがですか!
ハワイは世界の広宣流布の大事な要衝(ようしょう)の地です。また今回、世界への平和旅の第一歩が印(しる)された、広布の歴史に永遠の輝きを放つ場所となります。
ですから、未来のためにも、あえて、ここに地区を作っておきたいのです。

≪ナレーションA≫ 一瞬。誰もがキョトンとしていた。そして、歓声があがった。

≪山本伸一≫ 地区部長は、リキさんにやってもらおうと思いますが、いかがでしょうか。

≪ヒロト・ヒラタ≫ 私が地区部長ですか。私は信心のことはよくわからない……

≪山本伸一≫ そうです。あなたに地区部長をお願いします。今は何もわからなくても、これから一つ一つ覚えていけばいいんです。まず、何よりも、この地区の人たちを幸せにするんだという、強い一念をもつことです。また、みんなの相談相手になり、どうすれば全員の力が引き出せるのかを考えてください。

これからは、あなたが真剣に祈り、動いた分だけ、ハワイは発展します。また、それが全部あなたの功徳と福運に変わります。
力道山といえば、世界一強いレスラーです。リキさんも負けないで、世界一強い、立派な地区をつくってください。

≪ヒロト・ヒラタ≫ はい。がんばります。

≪ナレーションA≫ 座談会終了後も友との語らいが続いた。特に、地区部長になったリキさんには、深夜まで時間を割(さ)いて、指導にあたったのであります。

≪山本伸一≫ リキさん。社会的な信頼をえるために、まず大切なのは、仕事で成功することです。それがいっさいの基盤になる。そのために、人一倍、努力するのはとうぜんです。
そして、題目を唱え抜いて、智恵をはたらかせていくんです。

広宣流布をわが人生の目的とし、そのために実証を示そうと、仕事の成功を祈る時に、おのずから勝利の道、福運の道が開かれていきます。

≪ナレーションA≫ リキさんは瞳(ひとみ)を、輝かせ、真剣に耳を傾けていた。

≪山本伸一≫ これからの人生は、地区部長として、私とともに、みんなの幸せのために生きてください。

社会の人は、自分や家族の幸せを考えて生きるだけで精いっぱいです。その中で自ら多くの悩みを抱(かか)えながら、友のため、法のため、広布のために生きることは、確かに大変なことといえます。しかし、実は、みんなのために悩み、祈り、戦っていること自体が、既に自分の境涯を乗り越え、偉大なる人間革命の突破口を開いている証拠(しょうこ)なんです。

また、組織というのは、中心者の一念で、どのようにも変わっていきます。常にみんなのために戦うリーダーには、人は付いてきます。しかし、目的が自分の名聞名利(みょうもんみょうり)であれば、いつか人びとはその本質を見抜き、付いてこなくなります。

≪ナレーションA≫ リキさんには、乾(かわ)いた砂が水を吸い込むような、純粋な求道の息吹(いぶき)があった。
伸一は、彼の手を握(にぎ)りながら言った。

≪山本伸一≫ あなたを地区部長に任命したのは私です。
あなたが敗(やぶ)れれば、私が敗れたことです。責任は、すべて私が取ります。力の限り、存分に戦ってください。

≪ヒロト・ヒラタ≫ はい!戦います。

≪ナレーションA≫ リキさんは伸一の手を固く握り返した。月明かりの中で二人の目と目が光ったのであります。

 本日は、小説・新人間革命第一巻「旭日」の章より、「ハワイ地区の結成」と題しまして、旭日地区のオールスターキャストでお送りいたしました。
 以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。



この寸劇人間革命を最後まで読んでくださってありがとうございます。
この寸劇人間革命の分量は、おおよそ、20文字×130行です。

頑張れ地区部長シリーズとして作成しました。

原稿印刷のために、空白行の少ないテキストデータを準備しました。
たのしく有意義な座談会にぜひ御活用ください。

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≪山本伸一≫ さあ、ハワイの広宣流布と皆様方のご一家の繁栄と幸せを祈念して、一緒に勤行をしましょう。
≪ナレーションA≫ 時は、昭和35年、1960年10月2日。初めての海外指導の一日目。ハワイのホノルルで開かれた、海外最初の座談会であります。
山本伸一は、がっちりとした体格で、柔和な目をした、三十半(なか)ばと思われる男性に話しかけた。
≪山本伸一≫ 朝から思っていたんですが、あなたはプロレスの力道山にそっくりですね。名前は、なんとおっしゃるんですか?
≪ヒロト・ヒラタ≫ はい、ヒロト・ヒラタです。
≪山本伸一≫ そう。その名前より、力道山の方が覚えやすいね。これから“リキさん”と呼んでいいですか
≪ヒロト・ヒラタ≫ は?はい。
≪山本伸一≫ 奥さんはいらっしゃるの?
≪ヒロト・ヒラタ≫ はい。奥さん。日本の。仙台にいます。後でハワイにきます。
≪山本伸一≫ 奥さんは学会の役職は持っていますか
≪ヒロト・ヒラタ≫ 地区担です。
≪山本伸一≫ そうですか。リキさんは何か役職には、ついていましたか。
≪ヒロト・ヒラタ≫ 日本で組長になりました。
≪ナレーションB≫ リキさんは、日系二世である。ハワイで暮らしていたリキさん親子は、真珠湾攻撃の後、すぐにアメリカ本土の抑留所(よくりゅうしょ)に収容(しゅうよう)。やがて日本との捕虜交換。そして、召集令状が届く。
ハワイ生まれのリキさんは、うまく日本語が話せない。軍隊では何かにつけて目の敵(かたき)にされた。
緊張すると、つい、英語が出てしまう。「敵国語を使うな!」
敬語が正しくつかえない。「その日本語は何だ!俺様をバカにするのか!」
顔の形が変わるほど殴(なぐ)られた。
日本は、両親の祖国である。しかしアメリカは、リキさんの祖国である。戦争が人間を引き裂(さ)き、更に彼の心をズタズタに引き裂いたのです。
≪山本伸一≫ 今日、私はこのハワイに地区を結成したいと思っていますが、皆さん、いかがですか!
ハワイは世界の広宣流布の大事な要衝(ようしょう)の地です。また今回、世界への平和旅の第一歩が印(しる)された、広布の歴史に永遠の輝きを放つ場所となります。
ですから、未来のためにも、あえて、ここに地区を作っておきたいのです。
≪ナレーションA≫ 一瞬。誰もがキョトンとしていた。そして、歓声があがった。
≪山本伸一≫ 地区部長は、リキさんにやってもらおうと思いますが、いかがでしょうか。
≪ヒロト・ヒラタ≫ 私が地区部長ですか。私は信心のことはよくわからない……
≪山本伸一≫ そうです。あなたに地区部長をお願いします。今は何もわからなくても、これから一つ一つ覚えていけばいいんです。まず、何よりも、この地区の人たちを幸せにするんだという、強い一念をもつことです。また、みんなの相談相手になり、どうすれば全員の力が引き出せるのかを考えてください。
これからは、あなたが真剣に祈り、動いた分だけ、ハワイは発展します。また、それが全部あなたの功徳と福運に変わります。
力道山といえば、世界一強いレスラーです。リキさんも負けないで、世界一強い、立派な地区をつくってください。
≪ヒロト・ヒラタ≫ はい。がんばります。
≪ナレーションA≫ 座談会終了後も友との語らいが続いた。特に、地区部長になったリキさんには、深夜まで時間を割(さ)いて、指導にあたったのであります。
≪山本伸一≫ リキさん。社会的な信頼をえるために、まず大切なのは、仕事で成功することです。それがいっさいの基盤になる。そのために、人一倍、努力するのはとうぜんです。
そして、題目を唱え抜いて、智恵をはたらかせていくんです。
広宣流布をわが人生の目的とし、そのために実証を示そうと、仕事の成功を祈る時に、おのずから勝利の道、福運の道が開かれていきます。
≪ナレーションA≫ リキさんは瞳(ひとみ)を、輝かせ、真剣に耳を傾けていた。
≪山本伸一≫ これからの人生は、地区部長として、私とともに、みんなの幸せのために生きてください。
社会の人は、自分や家族の幸せを考えて生きるだけで精いっぱいです。その中で自ら多くの悩みを抱(かか)えながら、友のため、法のため、広布のために生きることは、確かに大変なことといえます。しかし、実は、みんなのために悩み、祈り、戦っていること自体が、既に自分の境涯を乗り越え、偉大なる人間革命の突破口を開いている証拠(しょうこ)なんです。
また、組織というのは、中心者の一念で、どのようにも変わっていきます。常にみんなのために戦うリーダーには、人は付いてきます。しかし、目的が自分の名聞名利(みょうもんみょうり)であれば、いつか人びとはその本質を見抜き、付いてこなくなります。
≪ナレーションA≫ リキさんには、乾(かわ)いた砂が水を吸い込むような、純粋な求道の息吹(いぶき)があった。
伸一は、彼の手を握(にぎ)りながら言った。
≪山本伸一≫ あなたを地区部長に任命したのは私です。
あなたが敗(やぶ)れれば、私が敗れたことです。責任は、すべて私が取ります。力の限り、存分に戦ってください。
≪ヒロト・ヒラタ≫ はい!戦います。
≪ナレーションA≫ リキさんは伸一の手を固く握り返した。月明かりの中で二人の目と目が光ったのであります。
 本日は、小説・新人間革命第一巻「旭日」の章より、「ハワイ地区の結成」と題しまして、旭日地区のオールスターキャストでお送りいたしました。
 以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。

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テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

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