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『創価学会本部、一階、応接室』のお話


人間一人ひとり、皆、生涯になすべき仕事をもっている。

私は、広宣流布の未来のために幕を開いたと思っているが、いまになってみると、それが私の仕事であったことがよくわかる。

伸一君、君は生涯を賭けて果たすべき自分の未来の仕事について、考えたことはあるかな。

……僕が大きく幕を開いた舞台で活躍するのは、ほかならぬ君たちなのだ。
しっかり頼むよ。

ひとたび広宣流布の戦を起こしたならば、断じて勝たねばならぬ。
戦いを起こしておいて負けるのは、人間として最大の恥だ。


P1010486_2.jpg


≪ナレーションA≫ 時は昭和32年1957年11月。学会本部一階の応接室であります。
そのころ戸田は、二階の和室の会長室を避け、一階の応接室のソファーのうえに、横になっていることが、多くなって、いたのであります。

≪戸田城聖_1≫ 伸一か、入りなさい。

≪山本伸一≫ 先生、お体の具合はいかがでしょうか。

≪戸田城聖_1≫ 大丈夫だよ。ちょっと疲れているだけさ。しなければならんことが、たくさんあるうちは、人間、そうやすやすと死ねるものではない。

≪山本伸一≫ 総本山で建設中の大講堂の最終工事は、順調に進んでおります。
かくかくしかじか。

≪ナレーションA≫ 戸田は聞き終わると、ソファーに身を起こし、伸一にも座るよう勧めた。

そして穏やかな口調で、自分の半生を回顧するかのように語りはじめたのであります。

≪戸田城聖_1≫ 私は、広宣流布という尊い仕事に、自分の命を賭けさせていただいた。どんな人間でも、崇高なる目的に生きることによって、強く、大きな力を得ることができるものだ。
私にとって、もっとも厳しい人生の試練は戦時中の獄中生活だった。軍部政府は私の最愛の恩師の命を奪い、学会を壊滅状態に追い込み、私の体も、事業も、ボロボロにした。しかし、私は、この二年間の獄中生活に勝った。

おのれを捨てたからだよ。広布にわが身をなげうつことを決めたから勝ったのだ。そう決めた時から何の迷いも、恐れもなかった。
この決意をもって唱えた独房での二百万遍の唱題のなかで、御本仏とともにある久遠の自分を知り、地涌の菩薩としての使命を自覚するにいたった。
独房という地獄のなかで最高の歓喜と法悦につつまれ、不可思議な境地を会得したのだ。金色の光を一身に浴びるような無量な随喜に打ち震えながら、私は妻の両親に手紙を書き送った。
「私がいる限り富める者なれば落胆しないでくれ」と。

≪戸田城聖_2≫ 平凡な取るに足らぬ男が、偉大なる使命を知り、不動なる大確信を得たのだよ。
やがて、会長に就任したとき、私は七十五万世帯の折伏を誓った。最初は、誰も本気にさえしなかった。しかし、そんなことは、私の眼中にはなかった。自分一人でも、やろうと思っていたことだからだよ。

それが、私のこの世で果たさなければならぬ、私の使命なのだからな。
人を、たのむ心があれば、本当の戦いはできない。人をたのみ、数を頼る-その心にこそ、敗北の原因があるものだよ。私は、この世でやるべきことは、すべてやったと思う。人間として、なんの悔いがあるものか。

≪ナレーションA≫ 戸田はさも満足そうに、伸一に笑いかけた。それから彼方を仰ぐように眼を細めて、話続けたのであります。

≪戸田城聖_2≫ 人間一人ひとり、皆、生涯になすべき仕事をもっている。

私は、広宣流布の未来のために幕を開いたと思っているが、いまになってみると、それが私の仕事であったことがよくわかる。
伸一君、君は生涯を賭けて果たすべき自分の未来の仕事について、考えたことはあるかな。

……僕が大きく幕を開いた舞台で活躍するのは、ほかならぬ君たちなのだ。しっかり頼むよ。
ひとたび広宣流布の戦を起こしたならば、断じて勝たねばならぬ。戦いを起こしておいて負けるのは、人間として最大の恥だ。

≪ナレーショA≫ 伸一は、戸田の話を心に刻み込む思いで聴いていた。深い感動に言葉もなく、ただ、めっきりやつれた戸田の顔を、眺めるばかりであったのであります。

≪ナレーションB≫ それから四ヵ月後の三月下旬。そうです。あの三月十六日の数日後のお話であります。
戸田は床のなかで、にこやかな表情を浮かべて話かけてきたのであります。

≪戸田城聖_3≫ 伸一、昨日は、メキシコへ行った夢を見たよ。
待っていた、みんな待っていたよ。日蓮大聖人の仏法を求めてな。行きたいな、世界へ。
広宣流布の旅に……。

≪山本伸一≫ 先生……

≪戸田城聖_3≫ 伸一、世界が相手だ。君の本当の舞台は世界だよ。
世界は広いぞ。人種も、民族も、異なる。自由主義の国も、社会主義の国もある。国によって宗教もさまざまだ。
そうした国々に、どうやって妙法を広めていくか、いまからよく考えておくことだ。
人類の幸福と平和の実現こそ仏法の本義なのだからな。

≪ナレーションB≫ 戸田はまじまじと伸一の顔を見た。そして、布団のなかから手を出した。伸一は、無言でその手を握った。

≪戸田城聖_3≫ 伸一、生きろ。うんと生きるんだぞ。そして、世界に征(ゆ)くんだ。

≪ナレーションB≫ 伸一は戸田の手を握りしめ、何度も頷きながら唇をかみ締めた。
彼は師匠の温かい情愛、自己の使命の重大さが痛感されてならなかったのであります。

≪ナレーションA≫ 本日は、小説人間革命第12巻、憂愁の章、そして寂光の章より、「本部一階応接室」のお話を、黎明地区のオールスターキャストでお送りいたしました。

以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。



この寸劇人間革命を最後まで、読んでいただき、ありがとうございます。
この寸劇人間革命の分量は、おおよそ、20文字×115行です。
戸田先生のセリフが、多いので、3人で読んではどうでしょうか。

印刷用に、空白行の少ないテキストデータを準備いたしました。
楽しく、有意義な座談会に、ぜひご活用ください。



≪ナレーションA≫ 時は昭和32年1957年11月。学会本部一階の応接室であります。
そのころ戸田は、二階の和室の会長室を避け、一階の応接室のソファーのうえに、横になっていることが、多くなって、いたのであります。
≪戸田城聖_1≫ 伸一か、入りなさい。
≪山本伸一≫ 先生、お体の具合はいかがでしょうか。
≪戸田城聖_1≫ 大丈夫だよ。ちょっと疲れているだけさ。しなければならんことが、たくさんあるうちは、人間、そうやすやすと死ねるものではない。
≪山本伸一≫ 総本山で建設中の大講堂の最終工事は、順調に進んでおります。
かくかくしかじか。
≪ナレーションA≫ 戸田は聞き終わると、ソファーに身を起こし、伸一にも座るよう勧めた。
そして穏やかな口調で、自分の半生を回顧するかのように語りはじめたのであります。
≪戸田城聖_1≫ 私は、広宣流布という尊い仕事に、自分の命を賭けさせていただいた。どんな人間でも、崇高なる目的に生きることによって、強く、大きな力を得ることができるものだ。
私にとって、もっとも厳しい人生の試練は戦時中の獄中生活だった。軍部政府は私の最愛の恩師の命を奪い、学会を壊滅状態に追い込み、私の体も、事業も、ボロボロにした。しかし、私は、この二年間の獄中生活に勝った。
おのれを捨てたからだよ。広布にわが身をなげうつことを決めたから勝ったのだ。そう決めた時から何の迷いも、恐れもなかった。
この決意をもって唱えた独房での二百万遍の唱題のなかで、御本仏とともにある久遠の自分を知り、地涌の菩薩としての使命を自覚するにいたった。独房という地獄のなかで最高の歓喜と法悦につつまれ、不可思議な境地を会得したのだ。金色の光を一身に浴びるような無量な随喜に打ち震えながら、私は妻の両親に手紙を書き送った。
「私がいる限り富める者なれば落胆しないでくれ」と。
≪戸田城聖_2≫ 平凡な取るに足らぬ男が、偉大なる使命を知り、不動なる大確信を得たのだよ。
やがて、会長に就任したとき、私は七十五万世帯の折伏を誓った。最初は、誰も本気にさえしなかった。しかし、そんなことは、私の眼中にはなかった。自分一人でも、やろうと思っていたことだからだよ。
それが、私のこの世で果たさなければならぬ、私の使命なのだからな。
人を、たのむ心があれば、本当の戦いはできない。人をたのみ、数を頼る-その心にこそ、敗北の原因があるものだよ。私は、この世でやるべきことは、すべてやったと思う。人間として、なんの悔いがあるものか。
≪ナレーションA≫ 戸田はさも満足そうに、伸一に笑いかけた。それから彼方を仰ぐように眼を細めて、話続けたのであります。
≪戸田城聖_2≫ 人間一人ひとり、皆、生涯になすべき仕事をもっている。
私は、広宣流布の未来のために幕を開いたと思っているが、いまになってみると、それが私の仕事であったことがよくわかる。
伸一君、君は生涯を賭けて果たすべき自分の未来の仕事について、考えたことはあるかな。
……僕が大きく幕を開いた舞台で活躍するのは、ほかならぬ君たちなのだ。しっかり頼むよ。
ひとたび広宣流布の戦を起こしたならば、断じて勝たねばならぬ。戦いを起こしておいて負けるのは、人間として最大の恥だ。
≪ナレーショA≫ 伸一は、戸田の話を心に刻み込む思いで聴いていた。深い感動に言葉もなく、ただ、めっきりやつれた戸田の顔を、眺めるばかりであったのであります。
≪ナレーションB≫ それから四ヵ月後の三月下旬。そうです。あの三月十六日の数日後のお話であります。
戸田は床のなかで、にこやかな表情を浮かべて話かけてきたのであります。
≪戸田城聖_3≫ 伸一、昨日は、メキシコへ行った夢を見たよ。
待っていた、みんな待っていたよ。日蓮大聖人の仏法を求めてな。行きたいな、世界へ。
広宣流布の旅に……。
≪山本伸一≫ 先生……
≪戸田城聖_3≫ 伸一、世界が相手だ。君の本当の舞台は世界だよ。
世界は広いぞ。人種も、民族も、異なる。自由主義の国も、社会主義の国もある。国によって宗教もさまざまだ。
そうした国々に、どうやって妙法を広めていくか、いまからよく考えておくことだ。
人類の幸福と平和の実現こそ仏法の本義なのだからな。
≪ナレーションB≫ 戸田はまじまじと伸一の顔を見た。そして、布団のなかから手を出した。伸一は、無言でその手を握った。
≪戸田城聖_3≫ 伸一、生きろ。うんと生きるんだぞ。そして、世界に征(ゆ)くんだ。
≪ナレーションB≫ 伸一は戸田の手を握りしめ、何度も頷きながら唇をかみ締めた。
彼は師匠の温かい情愛、自己の使命の重大さが痛感されてならなかったのであります。
≪ナレーションA≫ 本日は、小説人間革命第12巻、憂愁の章、そして寂光の章より、「本部一階応接室」のお話を、黎明地区のオールスターキャストでお送りいたしました。
以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。


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テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

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