「洋服屋のおじさん」山口闘争のエピソードより

本日、芳書頂戴し、びっくりいたしました。
さぞ苦しいことでしょう。
自ら作った罪業は、当然、今世に済ますのが道理です。
今の病苦も、実は、護法の功徳力により、軽くすんでいることを自覚すべきです。
一点の濁りなく、しっかり御本尊様を抱きしめて、人間革命と宿命打開をされますことを胸奥より祈っております。
長いながい人生です。
声高らかに題目をあげ、苦をば苦とさとり、楽をば楽とひらいて、必ず、必ず、来る春を待つことです。
何事も勉強と思って、悠々と闘病生活されたしです。
成仏の出来得る大法を受持して、なんで病魔に負けることがありましょうや。
大兄の元気な身体と顔を楽しみに。


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≪ナレーション≫ 皆さんこんばんは。それでは寸劇人間革命のコーナーです。

時は昭和31年・西暦1956年10月であります。
 本日は、あの有名な「山口闘争」のエピソードの中から、「洋服屋のおじさん」のお話を、お送りいたします。

≪増田一三≫ 私が、洋服屋のおじさん、つまり、洋服店を営んでいる増田一三(ますだいちぞう)です。
今日の寸劇の主人公なんだそうです。

リューマチの痛みで、ほれごらんのとおり、右腕を石膏(せっこう)で固めているんです。
信心すれば治ると聴かされて信心をはじめたわけですがネ。ブツブツ。
山本さんという、一番上のほうの幹部が旅館で指導会をやるというので、聞きに来ました。

≪山本伸一≫ 私は元来、子供のころから病弱で、やせて顔色も悪かった。胸も病んでいました。
そんな体で、東京の街を大八車を引きながら働かなければならないこともありました。
しかし、入信して指導どうりにやってきたおかげで、いまではこの通り元気いっぱいです。

そして、どうしようもない宿命を嘆いていたひとりの青年が、こうして人のために汗を流せる境涯になったのです。
真実の宗教というものを、皆さんはご存じない。
私は皆さんに、お教えしたいだけなのです。

≪増田一三≫ この信心で本当に病気が治るかどうか聞きたいんですよ。
肺病は直るかも知れないが、私のリューマチは、大変ですよ。
治ると確約してもらわないと、信心なんかやってられないよ。ブツブツ。

≪ナレーション≫ 疑い深い増田に、伸一はきっぱりといったのであります。

≪山本伸一≫ 病気はかならず治ります。
もし信心して治らなかったら、私は嘘をついたことになります。

≪増田一三≫ うーーん。ブツブツ。

≪ナレーション≫ こうまで確信にあふれる激励をうけては、さすがに疑い深い増田も、信心に励むことを、誓わないわけには、いかなかったのであります。

≪ナレーション≫ 約一ヵ月の後、11月の山口闘争がはじまったとき、増田は山本伸一を追いかけて、防府(ほうふ)市の旅館にやってきた。
伸一は、彼を見るなり、労(いたわ)るように訊(き)いたのであります。

≪山本伸一≫ 山口の増田さん、その後、ご病気はどうですか。

≪増田一三≫ まだ、治りません。

≪山本伸一≫ この前よりずいぶん顔色がよくなりましたね。

≪増田一三≫ ホオーー。信心すれば人相がよくなるとは始めて聞いた。
それじゃあ、信心と人相と、どういう関係があるのですか?

≪ナレーション≫ 天邪鬼(あまのじゃく)な増田は伸一に楯(たて)ついた。
伸一は憮然(ぶぜん)としたが、疑い深い増田のために、さらに激励するのだった。

後日(ごじつ)、リューマチは序々に、よくなっていったが、あるとき高額な洋服生地(きじ)をぬすまれてしまった。
彼は信仰しても碌(ろく)なことがないと思い、上京して学会本部に、山本伸一をたずねたのであります。。

≪増田一三≫ 山口から、はるばる文句をいいに東京まで来ました。
これまで信心してきましたが、碌(ろく)なことがなく、さっぱり気が晴れません。

≪山本伸一≫ あなたの心中はお察ししますが、まず、大事なことは疑わずに信心をやりきることです。

過去の罪業が出ているのです。どんなことがあっても退転だけはしてはいけません。
困ったことが起きたら、すぐにでも相談にいらっしゃい。

≪増田一三≫ そこまで言ってもらえれば、安心して信心できますよ。でもねーブツブツ。

≪ナレーション≫ しばらくすると、また盗難にあった。
信心すればするほどひどい目にあう、と腹を立てた増田は、またまた、わざわざ上京して山本伸一に訴えたのであります。

≪ナレーション≫ しかし、山本伸一は、このときばかりは厳(きび)しい口調(くちょう)で叱(しか)ったのであります。

≪山本伸一≫ (大きい声で)あなたのように疑い深い人は、ありません。
わたしに楯(たて)つくことはけっこうです。
しかし、ご本尊様にはもっと素直になっていただきたい!!

≪増田一三≫ は!はい!
ウーン 顔面蒼白(がんめんそうはく)です。

≪ナレーション≫ いつもと違って、きつい叱咤(しった)をうけた増田は、はじめて驚いた。
全身から、力が抜けていくような衝撃(しょうげき)であります。
しかし、伸一は厳(きび)しくもやさしかったのです。

≪山本伸一≫ 心配しなくていい。頑張りなさい。私がついているから大丈夫です。

≪ナレーション≫ こうして彼の信心は、はじめて軌道に乗った。
すべての問題は、日ならずして解決したのであります。

ところが、数年すぎた昭和36年にいたって、あのリューマチが再発(さいはつ)した。
増田は今度は文句でなく、報告かたがた指導を伸一に仰(あお)いだ。

36年といえば、山本伸一が会長に就任(しゅうにん)した翌年のことである。
彼は、激務の渦中(かちゅう)にあったが、かつての山口の友を忘れなかった。
早速一書を認(したた)めて書き送ったのであります。

≪山本伸一≫

本日、芳書(ほうしょ)頂戴(ちょうだい)し、びっくりいたしました。
さぞ苦しいことでしょう。
自ら作った罪業は、当然、今世に済ますのが道理です。

今の病苦も、実は、護法(ごほう)の功徳力(くどくりき)により、軽くすんでいることを自覚すべきです。
一点の濁(にご)りなく、しっかり御本尊様を抱きしめて、人間革命と宿命打開をされますことを胸奥(きょうおう)より祈っております。

長いながい人生です。
声高らかに題目をあげ、苦をば苦とさとり、楽をば楽とひらいて、必ず、必ず、来(きた)る春を待つことです。

何事も勉強と思って、悠々(ゆうゆうう)と闘病(とうびょう)生活されたしです。
成仏の出来(でき)得(う)る大法を受持して、なんで病魔に負けることがありましょうや。

大兄(たいけい)の元気な身体(からだ)と顔を楽しみに。

3月22日夜10時30分   山本伸一

≪ナレーション≫ この手紙を読み終わった増田は、滂沱(ぼうだ)と流れ落ちる涙をどうしようもなかった。

≪増田一三≫ なんという慈愛!文句をいって迷惑ばかりかけたわたしのような者に、なんという恩愛(おんあい)だろう。私は間違っていた!

生涯、先生の下で広布のためになすべきことをして死んで往(ゆ)こう。

≪ナレーション≫ この増田一三さんが、新人間革命第25巻「共戦」の章に元気な姿で、再び登場したことは皆様ご存知のとおりです。

本日は、小説人間革命第11巻「転機」の章から、洋服屋のおじさん・増田一三さんのお話を、旭日地区のオール スター キャストで、お送りいたしました。

以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
寸劇の分量はおおよそ、20文字×180行です。

この寸劇のメインは、山本伸一の「お手紙」です。
この「お手紙」にたどり着くための導入が、寸劇になっています。


原稿印刷用に空白行の少ないテキストデータを準備しました。
是非ご活用ください。



山口闘争に関して、次のセリフを寸劇冒頭に挿入しようかとも考えましたが、、

戸田城聖 これまでは、地方については自然に任せて、後から組織を作ってきたが、このような弱い地方には、組織力を動員して育成することも必要だ。これも転機だよ。
伸一君、この転機のさきがけとして、山口県で指導・折伏の旋風を起こしてみないか。
山本伸一 はい、やらせていただきます。山口県に縁故のある人たちに応援してもらいましょう。さっそく企画いたします。

寸劇が長くなるので、挿入しないことにしました。

これからもよろしくお願いします。


≪ナレーション≫ こんばんは。それでは寸劇人間革命のコーナーです。
時は昭和31年・西暦1956年10月であります。
 本日は、あの有名な「山口闘争」のエピソードの中から、「洋服屋のおじさん」のお話を、お送りいたします。
≪増田一三≫ 私が、洋服屋のおじさん、つまり、洋服店を営んでいる増田一三(ますだいちぞう)です。
今日の寸劇の主人公なんだそうです。
リューマチの痛みで、ほれごらんのとおり、右腕を石膏(せっこう)で固めているんです。
信心すれば治ると聴かされて信心をはじめたわけですがネ。ブツブツ。
山本さんという、一番上のほうの幹部が旅館で指導会をやるというので、聞きに来ました。
≪山本伸一≫ 私は元来、子供のころから病弱で、やせて顔色も悪かった。胸も病んでいました。
そんな体で、東京の街を大八車を引きながら働かなければならないこともありました。
しかし、入信して指導どうりにやってきたおかげで、いまではこの通り元気いっぱいです。
そして、どうしようもない宿命を嘆いていたひとりの青年が、こうして人のために汗を流せる境涯になったのです。
真実の宗教というものを、皆さんはご存じない。
私は皆さんに、お教えしたいだけなのです。
≪増田一三≫ この信心で本当に病気が治るかどうか聞きたいんですよ。
肺病は直るかも知れないが、私のリューマチは、大変ですよ。
治ると確約してもらわないと、信心なんかやってられないよ。ブツブツ。
≪ナレーション≫ 疑い深い増田に、伸一はきっぱりといったのであります。
≪山本伸一≫ 病気はかならず治ります。
もし信心して治らなかったら、私は嘘をついたことになります。
≪増田一三≫ うーーん。ブツブツ。
≪ナレーション≫ こうまで確信にあふれる激励をうけては、さすがに疑い深い増田も、信心に励むことを、誓わないわけには、いかなかったのであります。
≪ナレーション≫ 約一ヵ月の後、11月の山口闘争がはじまったとき、増田は山本伸一を追いかけて、防府(ほうふ)市の旅館にやってきた。
伸一は、彼を見るなり、労(いたわ)るように訊(き)いたのであります。
≪山本伸一≫ 山口の増田さん、その後、ご病気はどうですか。
≪増田一三≫ まだ、治りません。
≪山本伸一≫ この前よりずいぶん顔色がよくなりましたね。
≪増田一三≫ ホオーー。信心すれば人相がよくなるとは始めて聞いた。
それじゃあ、信心と人相と、どういう関係があるのですか?
≪ナレーション≫ 天邪鬼(あまのじゃく)な増田は伸一に楯(たて)ついた。
伸一は憮然(ぶぜん)としたが、疑い深い増田のために、さらに激励するのだった。
後日(ごじつ)、リューマチは序々に、よくなっていったが、あるとき高額な洋服生地(きじ)をぬすまれてしまった。
彼は信仰しても碌(ろく)なことがないと思い、上京して学会本部に、山本伸一をたずねたのであります。。
≪増田一三≫ 山口から、はるばる文句をいいに東京まで来ました。
これまで信心してきましたが、碌(ろく)なことがなく、さっぱり気が晴れません。
≪山本伸一≫ あなたの心中はお察ししますが、まず、大事なことは疑わずに信心をやりきることです。
 過去の罪業が出ているのです。どんなことがあっても退転だけはしてはいけません。
困ったことが起きたら、すぐにでも相談にいらっしゃい。
≪増田一三≫ そこまで言ってもらえれば、安心して信心できますよ。でもねーブツブツ。
≪ナレーション≫ しばらくすると、また盗難にあった。信心すればするほどひどい目にあう、と腹を立てた増田は、また、また、わざわざ上京して山本伸一に訴えたのであります。
 しかし、山本伸一は、このときばかりは厳(きび)しい口調(くちょう)で叱(しか)ったのであります。
≪山本伸一≫ (大きい声で)あなたのように疑い深い人は、ありません。
わたしに楯(たて)つくことはけっこうです。
しかし、ご本尊様にはもっと素直になっていただきたい!!
≪増田一三≫ は!はい!
ウーン 顔面蒼白(がんめんそうはく)です。
≪ナレーション≫ いつもと違って、きつい叱咤(しった)をうけた増田は、はじめて驚いた。
全身から、力が抜けていくような衝撃(しょうげき)であります。
しかし、伸一は厳(きび)しくもやさしかったのです。
≪山本伸一≫ 心配しなくていい。頑張りなさい。私がついているから大丈夫です。
≪ナレーション≫ こうして彼の信心は、はじめて軌道に乗った。すべての問題は、日ならずして解決したのであります。
ところが、数年すぎた昭和36年にいたって、あのリューマチが再発(さいはつ)した。
増田は今度は文句でなく、報告かたがた指導を伸一に仰(あお)いだ。
36年といえば、山本伸一が会長に就任(しゅうにん)した翌年のことである。
彼は、激務の渦中(かちゅう)にあったが、かつての山口の友を忘れなかった。
早速(さっそく)一書を認(したた)めて書き送ったのであります。
≪山本伸一≫
本日、芳書(ほうしょ)頂戴(ちょうだい)し、びっくりいたしました。
さぞ苦しいことでしょう。
自ら作った罪業は、当然、今世に済ますのが道理です。
今の病苦も、実は、護法(ごほう)の功徳力(くどくりき)により、軽くすんでいることを自覚すべきです。
一点の濁(にご)りなく、しっかり御本尊様を抱きしめて、人間革命と宿命打開をされますことを胸奥(きょうおう)より祈っております。
長いながい人生です。
声高らかに題目をあげ、苦をば苦とさとり、楽をば楽とひらいて、必ず、必ず、来(きた)る春を待つことです。
何事も勉強と思って、悠々(ゆうゆうう)と闘病(とうびょう)生活されたしです。
成仏の出来(でき)得(う)る大法を受持して、なんで病魔に負けることがありましょうや。
大兄(たいけい)の元気な身体(からだ)と顔を楽しみに。

3月22日夜10時30分   山本伸一

≪ナレーション≫ この手紙を読み終わった増田は、滂沱(ぼうだ)と流れ落ちる涙をどうしようもなかった。
≪増田一三≫ なんという慈愛!文句をいって迷惑ばかりかけたわたしのような者に、なんという恩愛(おんあい)だろう。
私は間違っていた!
生涯、先生の下で広布のためになすべきことをして死んで往(ゆ)こう。
≪ナレーション≫ この増田一三さんが、新人間革命第25巻「共戦」の章に元気な姿で、再び登場したことは皆様ご存知のとおりです。
本日は、小説人間革命第11巻「転機」の章から、洋服屋のおじさん・増田一三さんのお話を、旭日地区のオール スター キャストで、お送りいたしました。
以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。


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テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

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