シカゴのおばあちゃん

ロンドンオリンピックよかったですね。皆さんすごい。感動しました。
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≪ナレーション・A≫それでは寸劇のコーナーです。
はじめに小説新人間革命の冒頭の部分を朗読してもらいます。

≪青年部朗読≫

小説 新 人間革命 第一巻 旭日の章

平和ほど、尊きものはない。
平和ほど、幸福なものはない。
平和こそ、人類の進むべき、根本の第一歩であらねばならない。

1960年(昭和35年)10月2日。
山本伸一、32歳。

彼は今、胸中に平和への誓いの火を燃やしながら、世界へと旅立とうとしていた。
それは、創価学会第3代会長に就任してから、わずか五ヶ月後のことであった。

(中略)
 訪問の目的は、各地に誕生し始めた会員の激励、指導である。
山本伸一の訪問地は、アメリカのハワイのホノルルを振り出しに、サンフランシスコ、シアトル、シカゴ、トロント、ニューヨーク、ワシントン、サンパウロ、ロサンゼルスの3ヵ国9都市である
帰国は、10月の25日の予定であった。

≪ナレーション・A≫本日は、たくさんのエピソードの中から、「シカゴのおばあちゃん」と題しましてお送りいたします。
 初めての海外訪問の9日目、シカゴでの小さなエピソードであります。

≪ナレーション・B≫ 正木永安(まさきながやす)の運転する車は、シカゴの郊外を走っていたのです。辺りには、のどかな田園風景が広がっていたのであります。

≪山本伸一≫ 正木君、この辺の農家の人たちの暮らしについて、いろいろ聞いてみたいね。

≪正木永安≫  そうですね。おや、向こうの農家の前に、若いご婦人が立ってますね。
あの人に、いろいろ聞いてみましょう。

≪ナレーション・B≫ 正木永安が車を止めた。伸一は車を降りると、笑顔で婦人にあいさつした。

≪山本伸一≫ ハロー! こんにちは。シカゴの農家の暮らしについて、ちょっとお聞きしたいのですが。

≪農家のお嫁さん≫ え?ええ、いいですよ

≪正木永安≫ こちらは、日本から来た創価学会の会長の山本伸一先生です。創価学会は世界の平和と人々の幸福を実現しようとしている仏法の団体です。

≪ナレーション・B≫ 正木は、こう言って伸一を紹介した。彼女は、快く正木の質問に答えて、シカゴの農家の生活や作物、また、家族の歴史まで語ってくれた。一家は、ドイツから移住して来たという。
その話し声を聞いて、家の中から、おばあちゃんが外に出てきた。年齢は70歳ぐらいであろうか。

≪おばあちゃん≫ おやおや、お客様かい。
         ハロー、アイム、グラッド、トゥー、シィーユー!

≪農家のお嫁さん≫ ウチのおばあちゃんです。今日は、おばあちゃんの誕生日なんですよ。

≪山本伸一≫ そうですか。おめでとうございます。
心からお祝い申し上げます。どうか、いつまでも、いついつまでも長生きしてください。
おばちゃんが、元気でいることほど、ご家族の皆さんにとって嬉しいことはありません。
それは一家の幸せにつながります。

また、ご家族は、おばあちゃんを誰よりも大切にしてください。
その心が家族の愛情を強くし、一家が末永く繁栄していく源泉になります。
幸せは、決して遠くにあるのではなく、家庭のなかにあります。

≪ナレーション・B≫ 正木が伸一の話を通訳して伝えた。
おばあちゃんは見知らぬ日本人の祝福に、嬉しそうに笑みを浮かべたのであります。

≪山本伸一≫ それじゃあ、みんなでおばあちゃんの誕生日を祝って、バースディーソングを歌おう

(地区の全員で歌う)
♪ ハッピー・バースディー・トゥー・ユー……
♪ ハッピー・バースディー・トゥー・ユー……♪
♪ ハッピー・バースディー・ディア・おばあちゃん
♪ ハッピー・バースディー・トゥー・ユー……♪

≪ナレーション・B≫ 歌声は、田園の空に広がっていった。
ほのぼのとした交歓のひと時となった。
歌声の輪のなかで、おばあちゃんは目を潤(うる)ませた。

バースディーソングの合唱が終わると、伸一は、インスタントカメラで記念撮影をして、その写真をおばあちゃんに送った。
彼女は感無量の面持ちで言った。

≪おばあちゃん≫ ありがとう。面識もない方たちなのに、こうして祝っていただけるなんて。
今日は私の人生で一番嬉(うれ)しい日になりました。

 ≪山本伸一≫ おばあちゃん、まだまだこれからも、楽しい思い出をたくさん作ってください。
体は年をとり、顔に皺(しわ)が刻まれていっても、心まで皺が刻まれるとは限りません。
自分の気持ち次第で、心はいつまでも青春でいられます。

おばあちゃんも、いつも若々しい心で、青春の人生を生きてください。
そして、百歳まで生き抜(ぬ)いてください。
約束しましょう。

≪おばあちゃん≫ 多分、私はそんなに生きられないと思いますよ。
でも、あなたの言うように、いつまでも青春の心で生きていきましょう。
本当にありがとう。

≪ナレーション・B≫ 最後は、言葉にならなかった。
それから彼女は両手を広げると、伸一を抱きしめた。
初めての、束(つか)の間の出会いである。
しかし、その一瞬の間に、心の弦(げん)と弦とは共鳴し合い、美しい友情の調べとなった。

人と人との触れ合いの深さは、必ずしも、歳月の長さによって決まるものではない。
人格の奏(かな)でるヒューマニズムの調べが、心の共鳴をもたらし、人間の絆と友情を育むのである。

 おばあちゃんは車で立ち去る一行を、いつまでも手を振って見送ったのであります。

≪ナレーション・A≫ 山本伸一は、常に人との出会いを大切にしてきた。
相手が会員であるなしに関係なく、一つ一つの出会いに心を注ぎ、希望の苗を植え、友情の葉を茂(しげ)らせ、新たな価値を創造していった。
それが「縁起(えんぎ)」という人間の融合(ゆうごう)の原理を知る、仏法者のまことの生き方といえるからであります。

 新天地アメリカに、幸福の種子を幾重(いくえ)にも蒔(ま)きながら、山本伸一の平和旅は続いた。
彼の行くところ、希望の光が注ぎ、楽しき歓喜の波が広がったのであります。

 本日は新人間革命第1巻『錦秋(きんしゅう)』の章から、「シカゴのおばあちゃん」のお話を、旭日地区のオールスターキャストでお送りいたしました。

初めての海外訪問のたくさんのエピソードにつきましては、またの寸劇にこうご期待であります。

以上で寸劇のコーナーを終わります。



寸劇を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

寸劇の構成上、<ナレーション>が多くなってしまいました。

そこで
≪ナレーション・A≫全体の説明
≪ナレーション・B≫ストーリーの説明
と、2人で読みあうように設定してみました。
もちろん一人で全部読んでも結構です。
また≪青年部朗読≫の部分を、≪ナレーション・B≫が読んでもいいと思います。

地区内に、一生懸命頑張っているお嫁さんの婦人部と、長年信心を続けてこられた多宝会のお姑さんの婦人部員がおります。
この2人から出演してもらって、地区のみんなでバースディーソングを歌う、、、そんな座談会を予定しています。


原作で、「老婦人」のところをすべて、「おばあちゃん」と表現してみました。
原作を、いじりすぎだ、と思われた方にはお詫びいたします。

この寸劇人間革命の分量は、おおよそ20文字×160行 です。

これからもよろしくお願いします。
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テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

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