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入会一年の山本伸一青年

百年河清を俟つか。君も匙(さじ)を投げたいのかね。
戸田は断じて匙を投げません。
君たち、考えてみたまえ。こんどのような社会悪というものは、最近はじまったことではないのだ。
社会が悪い、政治が悪いと、なげくだけなら、誰にでもできることだ。
社会にしろ政治にしろ、それを動かすのは人間だ。根本の人間それ自体が革命されないかぎり、どんな有効にみえる対策も、皮相的な空念仏に終わるのは当然ではないだろうか。

P1010507_2.jpg



≪ナレーション≫ それでは寸劇のコーナーです。
本日は、「入会一年の山本伸一青年」と題しましてお送りいたします。
時は、終戦から3年目の昭和23年1948年9月。法華経講義が終わって、質問会の真っ最中であります。

≪青年部≫ 先生、一切の悪の根源というものは、邪宗教にある、との根本定理を教わりましたが、今、世間では “ワイロ”をもらった大蔵大臣が逮捕されて、大騒ぎです。

このような、悪の根を早く切るには、どうしたらいいでしょうか。

≪ナレーション≫ 話題になっているのは、贈収賄(ぞうしゅうわい)で多数の官僚・政治家などが逮捕された昭和電工事件です。
当時の芦田内閣は総辞職に追い込まれ、やがて芦田首相・本人も逮捕されるのです。
当時は、役人・政治家の腐敗(ふはい)がひどく、そのほかにも数多くの社会問題があったのです。

彼らは、戦後の日本の復興を忘れたばかりか、むしろ占領下のドサクサにまぎれて、「再建」の美名を利用して、自分の金儲(かねもう)けに走っていたのです。

国民は憤慨(ふんがい)したものの、途方にくれるしかなかった。

地位もなく、権力も持たない国民は、腐敗政治の泥沼のなかで、あえぎながら、生きなければ、ならなかった、のであります。

≪戸田城聖≫ おもしろい質問です。今夜は、みんなでこの問題を考えてみよう。君たち、どうしたらいいとおもうかね。

≪青年部≫それだからこそ、広宣流布の必要なことはよくわかりますが、こうした社会悪が、ますます平然と横行しているのを黙って見てはおれないのです。
いま私たちは、この世の悪を根絶するために戦っておりますが、どうも百年河清(かせい)を俟(ま)つに等しいように思えてならないのです

≪戸田城聖≫ 百年河清を俟つか。
君も匙(さじ)を投げたいのかね。
戸田は断じて匙を投げません。

君たち、考えてみたまえ。こんどのような社会悪というものは、最近はじまったことではないのだ。

社会が悪い、政治が悪いと、なげくだけなら、誰にでもできることだ。
社会にしろ政治にしろ、それを動かすのは人間だ。根本の人間それ自体が革命されないかぎり、どんな有効にみえる対策も、皮相的な空念仏に終わるのは当然ではないだろうか。
政治改革や社会改革は信じても人間一人が宿命を転換しみずからの人間革命をなしうるという、大聖人の生命哲学は絶対に信じようとしない。

これこそ現代の最大の悪の根源といえるだろう。
これを見きわめたわれわれの活動は、このような悪の根源を絶滅する戦いになっているのです。
いま世間はこのことにちっとも気づかないが、やがて、アッと驚く時が必ず来る。
もちろん容易な戦いではなかろう。
しかし、これこそが確実無比な戦いだということを、断言しておこう。

≪青年部≫ それはよくわかるんです。しかし先生、今度のような事件の数々を、目の前にすると、私にはどうも、手ぬるいとしか思えなくなりました。

≪戸田城聖≫ わかった。君の心情は、憎むべき悪徳政治家どもを、片っ端からバッサリ片付けたら、さぞかし世の中はさばさばとして住みよくなるだろう、というのだろう。

≪青年部≫ ええ、まあ、その、、、

≪戸田城聖≫ 思いつめたものだな。
君の正義感は尊いが、すでに過去の歴史に君と同じ考えをもった先輩がいたのだ。それが無政府主義者のテロリストたちだ。

≪青年部≫ では、先生、具体的にはどうすればいいのですか。

≪戸田城聖≫ 君たちは、もうすでに、このような社会悪に対して如何にすべきか、ちゃんと知っているのだよ。そうじゃないか。

君たちの家族に、一人の手のつけられない不良息子がいたとする。
その場合君たちならどうする。

≪青年部≫ もちろん折伏して、なんとしても信心させ、御本尊の力によって、更正させます。それ以外、どんな方法でもダメです。自分の経験から断言できます。

≪戸田城聖≫ そうだろう。君たちはすでに実行ずみではないか。悪徳政治家などというのは、悪知恵の発達した、不良息子みたいなもんだ。

ただ国家の不良息子なので、権力を笠に着て、まことに始末が悪い。しかし、一軒の家の広宣流布と、一国の広宣流布とは、根本原理はまったく同じといえる。ただ一軒の家と、国家とは、まるで規模がちがうので、誰もが同じとは思えないだけだ。

創価学会が、今のままのこんな状態でいつまでもいると思うのは、君たちの錯覚だよ。見ていたまえ、十年、二十年、五十年先の学会の姿というものを。
時が来ているのです。絶対にこのままでいることはない。

早い話が、君たち青年が、純粋な信心に立ち、行学に邁進して何年かたった時、力ある立派な人材に成長していよう。その中で政治的に優れた才能をもった人がいるとする。その才能が眠っているはずがない。十二分に発揮せざるを、えなくなるだろう。

そうなると、やがて志を同じくする一つの政党を組織することになっていく。

それは利権あさりの政党ではない。
労働組合のための政党でもない。
一主義のための、ましてや選挙目的のための政党では、もちろんない。
あくまでも、全民衆の幸福を根本に考える政党だ。

このような政党こそ、全民衆は、首を長くして待望しているのだ。

だが、そのような政党の出現は、今その兆(きざ)しすら見られない。
もちろん民主主義の形式論から、考えおよぶようなものではない。

今は、ただ戸田の胸中にあるだけだ。
はっはっはっ、あんまりしゃべると、誇大妄想(こだいもうそう)と間違えられるから、今夜はこのくらいにしておこう。
しかし、これが空想でないことだけは、はっきりと言っておく。

≪青年部≫ う~ん、理屈ではそうなんだろうけど、、ぶつぶつ、ぶつぶつ、

≪ナレーション≫ しかし、この座に一人の青年がいた。彼は、戸田の言々句々を、そっくりそのまま、己の脳細胞に吸収して、ほとんど抵抗を感じなかった。

彼は一点を凝視するように、眼をひらき、身じろぎもせず、戸田の眼鏡の奥を見つめていた。

それは山本伸一であった。

彼は、この夜、日記に次のように書きとめた。

≪山本伸一≫ 

ああ、甚深(じんじん)無量(むりょう)なる法華経の玄理(げんり)に遭(あ)いし、身の福運を知る。
戸田先生こそ、人類の師ならん。
祖国を憂(うれ)え、人類に必ずや最高の幸福を与えんと、邁進(まいしん)なされ行く大信念。
そして正義の、何ものをも焼くが如(ごと)き情熱。

唯々(ただただ)、全衆生(しゅじょう)を成仏せしめんと、苦難と戦い、大悪世(あくせ)に、大燭光(しょこう)を点じられた、日蓮大聖人の大慈悲に感涙す。
若人(わこうど)は、進まねばならぬ。
永遠に前へ。
若人は進まねばならぬ。
令法(りょうぼう)久住(くじゅう)の為(ため)に。

妙法の徒(と)。わが行動に恥なきや。
われ、心奥(しんおう)に迷いなきや。
遅疑(ちぎ)逡巡(しゅんじゅん)するも、汝(なんじ)自身なり。

宗教革命、即人間革命なり。
かくして、教育革命、経済革命あり、
また真(しん)の政治革命とならん。
混濁(こんじょく)の世。社会と、人を浄化(じょうか)せしむる者は誰ぞ。
学会の使命重大なり。
学会の前進のみ、それを決せん。
革命は死なり。
われらの死は、妙法への帰命(きみょう)なり。
真(しん)の大死(だいし)こそ、
祖国と世界を救う大柱石(ちゅうせき)とならん。

若人(わこうど)よ、大慈悲を抱(いだ)きて進め。
若人よ、大哲学を抱きて戦え。
われ、弱冠(じゃっかん)二十にして、
最高の 栄光ある 青春の 生きゆく 道を 知る。

≪ナレーション≫ この二十歳の青年は、入信して一年しか経っていなかった。
彼はまだ、名もない一青年部員にすぎない。
あの入信の夜いらい、戸田と直接話す機会もなく、はや一年歳月が流れていたのだ。
しかし戸田の志は、あらゆる遮蔽物(しゃへいぶつ)を越えて、そのまま山本伸一の心の底で育ちはじめていたといえよう。
むろん、それを誰ひとり気づくものは、なかったのであります。

本日は、小説人間革命第3巻 『漣(さざなみ)』の章から、「入会一年の山本伸一青年」と題しまして黎明地区のオールスターキャストでお送りいたしました。

以上で寸劇のコーナーを終わります。



最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
この「寸劇人間革命」の分量は、おおよそ、20文字×210行です。

以前(2012/06)に公開した、「二十歳の山本伸一青年」を再編集したものです。


空白行の少ないテキストデータを、準備しました。使ってみてください。



解説
この寸劇は、人間革命第3巻「漣」からのみの引用になります。
戸田先生のお話、また当時の社会状況の説明など、もっと詳しく書きたいところがいっぱいあります。
いつものように、寸劇用に書き換えたところがたくさんあります。


印刷
実際に寸劇をやるには原稿印刷が必要です。
Wordで印刷する場合。
A4用紙、用紙の向き 縦。
余白 左右とも15ミリ。上下とも12ミリ
12ポイント。
段数2段。横書き。
文字数 22。行数 47。
これで 2枚に収まります。
空白行の少ない、下記のテキストデータを、使ってみてください。


≪ナレーション≫ それでは寸劇のコーナーです。
本日は、「入会一年の山本伸一青年」と題しましてお送りいたします。
時は、終戦から3年目の昭和23年1948年9月。法華経講義が終わって、質問会の真っ最中であります。
≪青年部≫ 先生、一切の悪の根源というものは、邪宗教にある、との根本定理を教わりましたが、今、世間では “ワイロ”をもらった大蔵大臣が逮捕されて、大騒ぎです。このような、悪の根を早く切るには、どうしたらいいでしょうか。
≪ナレーション≫ 話題になっているのは、贈収賄(ぞうしゅうわい)で多数の官僚・政治家などが逮捕された昭和電工事件です。当時の芦田内閣は総辞職に追い込まれ、やがて芦田首相・本人も逮捕されるのです。
当時は、役人・政治家の腐敗(ふはい)がひどく、そのほかにも数多くの社会問題があったのです。
彼らは、戦後の日本の復興を忘れたばかりか、むしろ占領下のドサクサにまぎれて、「再建」の美名を利用して、自分の金儲(かねもう)けに走っていたのです。国民は憤慨(ふんがい)したものの、途方にくれるしかなかった。
地位もなく、権力も持たない国民は、腐敗政治の泥沼のなかで、あえぎながら、生きなければ、ならなかった、のであります。
≪戸田城聖≫ おもしろい質問です。今夜は、みんなでこの問題を考えてみよう。君たち、どうしたらいいとおもうかね。
≪青年部≫それだからこそ、広宣流布の必要なことはよくわかりますが、こうした社会悪が、ますます平然と横行しているのを黙って見てはおれないのです。
いま私たちは、この世の悪を根絶するために戦っておりますが、どうも百年河清(かせい)を俟(ま)つに等しいように思えてならないのです
≪戸田城聖≫ 百年河清を俟つか。君も匙(さじ)を投げたいのかね。
戸田は断じて匙を投げません。
君たち、考えてみたまえ。こんどのような社会悪というものは、最近はじまったことではないのだ。
社会が悪い、政治が悪いと、なげくだけなら、誰にでもできることだ。
社会にしろ政治にしろ、それを動かすのは人間だ。根本の人間それ自体が革命されないかぎり、どんな有効にみえる対策も、皮相的な空念仏に終わるのは当然ではないだろうか。
政治改革や社会改革は信じても人間一人が宿命を転換しみずからの人間革命をなしうるという、大聖人の生命哲学は絶対に信じようとしない。
これこそ現代の最大の悪の根源といえるだろう。
これを見きわめたわれわれの活動は、このような悪の根源を絶滅する戦いになっているのです。
いま世間はこのことにちっとも気づかないが、やがて、アッと驚く時が必ず来る。
もちろん容易な戦いではなかろう。
しかし、これこそが確実無比な戦いだということを、断言しておこう。
≪青年部≫ それはよくわかるんです。しかし先生、今度のような事件の数々を、目の前にすると、私にはどうも、手ぬるいとしか思えなくなりました。
≪戸田城聖≫ わかった。君の心情は、憎むべき悪徳政治家どもを、片っ端からバッサリ片付けたら、さぞかし世の中はさばさばとして住みよくなるだろう、というのだろう。
≪青年部≫ ええ、まあ、その、、、
≪戸田城聖≫ 思いつめたものだな。
君の正義感は尊いが、すでに過去の歴史に君と同じ考えをもった先輩がいたのだ。それが無政府主義者のテロリストたちだ。
≪青年部≫ では、先生、具体的にはどうすればいいのですか。
≪戸田城聖≫ 君たちは、もうすでに、このような社会悪に対して如何にすべきか、ちゃんと知っているのだよ。そうじゃないか。君たちの家族に、一人の手のつけられない不良息子がいたとする。その場合君たちならどうする。
≪青年部≫ もちろん折伏して、なんとしても信心させ、御本尊の力によって、更正させます。それ以外、どんな方法でもダメです。自分の経験から断言できます。
≪戸田城聖≫ そうだろう。君たちはすでに実行ずみではないか。悪徳政治家などというのは、悪知恵の発達した、不良息子みたいなもんだ。
ただ国家の不良息子なので、権力を笠に着て、まことに始末が悪い。しかし、一軒の家の広宣流布と、一国の広宣流布とは、根本原理はまったく同じといえる。ただ一軒の家と、国家とは、まるで規模がちがうので、誰もが同じとは思えないだけだ。
創価学会が、今のままのこんな状態でいつまでもいると思うのは、君たちの錯覚だよ。見ていたまえ、十年、二十年、五十年先の学会の姿というものを。
時が来ているのです。絶対にこのままでいることはない。
早い話が、君たち青年が、純粋な信心に立ち、行学に邁進して何年かたった時、力ある立派な人材に成長していよう。その中で政治的に優れた才能をもった人がいるとする。その才能が眠っているはずがない。十二分に発揮せざるを、えなくなるだろう。
そうなると、やがて志を同じくする一つの政党を組織することになっていく。それは利権あさりの政党ではない。労働組合のための政党でもない。一主義のための、ましてや選挙目的のための政党では、もちろんない。あくまでも、全民衆の幸福を根本に考える政党だ。
このような政党こそ、全民衆は、首を長くして待望しているのだ。だが、そのような政党の出現は、今その兆(きざ)しすら見られない。もちろん民主主義の形式論から、考えおよぶようなものではない。今は、ただ戸田の胸中にあるだけだ。
はっはっはっ、あんまりしゃべると、誇大妄想(こだいもうそう)と間違えられるから、今夜はこのくらいにしておこう。
しかし、これが空想でないことだけは、はっきりと言っておく。
≪青年部≫ う~ん、理屈ではそうなんだろうけど、、ぶつぶつ、ぶつぶつ、
≪ナレーション≫ しかし、この座に一人の青年がいた。彼は、戸田の言々句々を、そっくりそのまま、己の脳細胞に吸収して、ほとんど抵抗を感じなかった。彼は一点を凝視するように、眼をひらき、身じろぎもせず、戸田の眼鏡の奥を見つめていた。それは山本伸一であった。
彼は、この夜、日記に次のように書きとめた。

≪山本伸一≫ 
ああ、甚深(じんじん)無量(むりょう)なる法華経の玄理(げんり)に遭(あ)いし、身の福運を知る。
戸田先生こそ、人類の師ならん。
祖国を憂(うれ)え、人類に必ずや最高の幸福を与えんと、邁進(まいしん)なされ行く大信念。
そして正義の、何ものをも焼くが如(ごと)き情熱。

唯々(ただただ)、全衆生(しゅじょう)を成仏せしめんと、苦難と戦い、大悪世(あくせ)に、大燭光(しょこう)を点じられた、日蓮大聖人の大慈悲に感涙す。
若人(わこうど)は、進まねばならぬ。
永遠に前へ。
若人は進まねばならぬ。
令法(りょうぼう)久住(くじゅう)の為(ため)に。

妙法の徒(と)。わが行動に恥なきや。
われ、心奥(しんおう)に迷いなきや。
遅疑(ちぎ)逡巡(しゅんじゅん)するも、汝(なんじ)自身なり。

宗教革命、即人間革命なり。
かくして、教育革命、経済革命あり、
また真(しん)の政治革命とならん。
混濁(こんじょく)の世。社会と、人を浄化(じょうか)せしむる者は誰ぞ。
学会の使命重大なり。
学会の前進のみ、それを決せん。
革命は死なり。
われらの死は、妙法への帰命(きみょう)なり。
真(しん)の大死(だいし)こそ、
祖国と世界を救う大柱石(ちゅうせき)とならん。

若人(わこうど)よ、大慈悲を抱(いだ)きて進め。
若人よ、大哲学を抱きて戦え。
われ、弱冠(じゃっかん)二十にして、
最高の 栄光ある 青春の 生きゆく 道を 知る。

≪ナレーション≫ この二十歳の青年は、入信して一年しか経っていなかった。
彼はまだ、名もない一青年部員にすぎない。
あの入信の夜いらい、戸田と直接話す機会もなく、はや一年歳月が流れていたのだ。
しかし戸田の志は、あらゆる遮蔽物(しゃへいぶつ)を越えて、そのまま山本伸一の心の底で育ちはじめていたといえよう。むろん、それを誰ひとり気づくものは、なかったのであります。
本日は、小説人間革命第3巻 『漣(さざなみ)』の章から、「入会一年の山本伸一青年」と題しまして  地区のオールスターキャストでお送りいたしました。
以上で寸劇のコーナーを終わります。
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テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

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