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学会歌_霧の川中島

人馬声なく草も伏す    川中島に霧ふかし

聞こゆるものはさい川の  岸辺を洗うせせらぎぞ


雲か颱風か秋半ば     暁やぶる ときの声

まなじりさきてただ一騎  馬蹄にくだく武田勢


車がかりの奇襲戦     無念や逃す敵の将

川中島に今もなお     その名ぞ残す決戦譜

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≪寸劇係長≫ 本日の寸劇人間革命は、霧の川中島という学会歌のお話です。

うちのばあちゃんが持ってる、学会歌の本にも、載ってるんですね。

有名な川中島の戦いのときに、上杉謙信が「俺がこの手で、信玄を討つ。越後を守るために。」と、一人で敵陣に攻め入ります。

しかし、あと一歩のところで、とうとう信玄を逃してしまう。
無念であった。勝機を逸したのであります。

その、心情を、戸田先生の心情とかさねて、歌ったのが、山本伸一だったのです。


≪ナレーションA≫
それは、あっと息をのむ光景でした。

「夕張炭労事件」、続く「大阪事件」―。

出獄の日から、一ヶ月後。

山本伸一は、戸田城聖とともに夕張支部結成大会に臨んだのであります。

昭和32年1957年8月20日。

夕張支部結成大会終了後、祝賀会での、お話であります。


≪戸田城聖≫ 伸一、歌を、歌いなさい。

≪山本伸一≫ はい。

≪ナレーションA≫ 伸一は、さっと、立ち上がると、会場内の手拍子を制(せい)し、張りのある爽(さわ)やかな声で、歌いはじめたのであります。

≪山本伸一≫

人馬(じんば)声なく草も伏(ふ)す

川中島に霧ふかし

聞こゆるものは さい川の

岸辺(きしべ)を洗う せせらぎぞ


≪ナレーションB≫ 聞きなれぬ歌であった。

胸を打つ音律(おんりつ)であった。

うかれた、宴(うたげ)の雰囲気(ふんいき)は、一変したのであります。


≪山本伸一≫

人馬(じんば)声なく草も伏(ふ)す

川中島に霧ふかし

聞こゆるものは さい川の

岸辺(きしべ)を洗う せせらぎぞ


雲か颱風(はやて)か秋半ば

暁(あかつき)やぶる ときの声

まなじりさきて ただ一騎(いっき)

馬蹄(ばてい)に くだく武田勢(たけだぜい)


車がかりの奇襲戦(きしゅうせん)

無念や逃(のが)す敵の将(しょう)

川中島に今もなお

その名ぞ残す決戦譜(けっせんふ)


≪ナレーションB≫ 歌は「霧の川中島」。

上杉謙信(うえすぎけんしん)がたった一騎、敵陣(てきじん)の真っ只(ただ)中へ乗り込んだ、戦(いくさ)の歌であります。


≪戸田城聖≫ 伸、もう一度だ。

≪ナレーションB≫ 伸一は、いっそう力強く、真剣な表情で歌いだした。


≪山本伸一≫

雲か颱風か秋半ば

暁やぶる ときの声

まなじりさきてただ一騎

馬蹄に くだく武田勢


≪ナレーションB≫ 「まなじり さきて ただ一騎」の一節に、伸一の満身(まんしん)の力がこもった。皆は胸を衝(つ)かれた。

それは、広布に一人立った戸田城聖の姿でもあり、夕張の伸一の戦いでもあった。


≪山本伸一≫

車がかりの奇襲戦

無念や逃す敵の将

川中島に今もなお

その名ぞ残す決戦譜


≪ナレーションB≫ 伸一が、万感の思いを託(たく)すように、「無念や逃す敵の将」と歌った時、戸田の頬(ほお)に、また涙が流れた。

彼は、それを拭(ぬぐ)おうともしなかった。


≪戸田城聖≫ もう一度!

≪ナレーションB≫ 夕張の同志は、峻厳(しゅんげん)な師弟の姿を目(ま)の当たりにしたのであります。


≪戸田城聖≫ これは、夕張の歌です。君たちに、この歌の心がわかるか?

・・・ ・・・

炭労は卑怯(ひきょう)だ!!

戸田がいないのをいいことに、私の大事な弟子をいじめる。私が来ると、出てこようともしない。

どんないいがかりでも、戸田にいってくればよいのだ。私は、絶対に逃げ隠れはせぬ。

会員は私の大切な命だ。

天下の創価学会に理不尽(りふじん)な妨害行為をするとは何事か。


≪ナレーションB≫ 戸田は、仏子をいじめる炭労の横暴に、我慢がならなかった。

罪もない学会員に不当な圧迫を加え、「学会の撲滅」を叫び、「学会との対決」を打ち出した。

彼は、若き闘将(とうしょう)・山本伸一を派遣(はけん)したが、突進する伸一の馬蹄(ばてい)の音を聞くや、炭労は逃げた。

 戸田は討ち逃してしまった悔(くや)しさに、涙したのであります。


≪ナレーションA≫ この「霧の川中島」は、池田先生が「北海道の歌と決めて歌っていきなさい」と提案し、歌い継がれてきましたことは、皆様ご存知のとおりです。

本日は、小説人間革命第12巻・涼風(りょうふう)の章より、「学会歌・霧の川中島」のお話を、黎明地区のオールスターキャストで、お送りいたしました。


以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。


≪寸劇係長≫ この歌は、誰も知らないだろうと思って、この寸劇人間革命を作ったんですが、実は知ってる人が、いたんです。

≪小学生の時から女子部だった、という副婦人部長の○○子さん≫
私、この歌知ってます。女子部のときに、よく歌ったものです。
当時は、コピーも無いし、CDもカセットも無い時代でしょ。

先輩の歌うのを一生懸命聞いて、全部暗記しました。
こんなに、深い意義があるなんて知らなかったけど、先輩が指揮するのに合わせて歌ったわ。

≪寸劇係長≫ どうでしょう。ここで、歌っていただけないでしょうか。

≪小学生の時から女子部だった、という副婦人部長の○○子さん≫
え! はい。
それじゃあ、歌ってみます。

♪♪ 人馬 声なく 草も伏す ♪♪   川中島に 霧ふかし  ♪♪

♪♪ 聞こゆるものは さい川の ♪♪  岸辺を洗う せせらぎぞ  ♪♪


♪♪ 雲か 颱風か 秋半ば ♪♪    暁やぶる ときの声  ♪♪

♪♪ まなじりさきて ただ一騎 ♪♪  馬蹄にくだく 武田勢  ♪♪


♪♪ 車 がかりの 奇襲戦 ♪♪    無念や逃す 敵の将  ♪♪

♪♪ 川中島に 今もなお ♪♪     その名ぞ残す 決戦譜  ♪♪

≪拍手≫≪拍手≫≪大拍手≫

≪婦人部S子さん≫ うー~ん。しびれるうー~。じ~んときたあー~。





この寸劇人間革命を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

メロディーを歌う必要は無いと思います。歌詞の部分を、朗読するだけで充分だと思います。

歌詞のところは、はっきりと、ゆっくと朗読します。

この寸劇人間革命は、文章(原稿)を見ないで、耳で聞くだけを、想定しています。そのため、同じ歌詞を、わざわざ2回も繰り返し読み上げることにしました。

この寸劇人間革命の分量は、おおよそ、20文字×105行です。

原稿印刷用に、空白行の少ないテキストデータを準備しました。
ぜひ、ご活用ください。

また、女子部・嵐山春子さんのお話を追加したもの。20文字×125行のバージョンも準備しました。
こちらもぜひご活用ください。




嵐山春子さんのお話を追加したもの。20文字×125行。

ナレーションの一部(最後のところ)を、女子部の方に、お願いしたらどうでしょうか。

Word使用した時。用紙A4。印刷の向き、縦。
余白、上下左右10mm。フォントサイズ11ポイント。
横書き。段数2。文字数と行数を指定。文字数26。行数52。


≪ナレーションA≫それは、あっと息をのむ光景でした。
「夕張炭労事件」、続く「大阪事件」―。
出獄の日から、一ヶ月後。山本伸一は、戸田城聖とともに夕張支部結成大会に臨んだのであります。
昭和32年1957年8月20日。
夕張支部結成大会終了後、祝賀会での、お話であります。

≪戸田城聖≫ 伸一、歌を、歌いなさい。
≪山本伸一≫ はい。
≪ナレーションA≫ 伸一は、さっと、立ち上がると、会場内の手拍子を制(せい)し、張りのある爽(さわ)やかな声で、歌いはじめたのであります。
≪山本伸一≫(ゆっくりと、朗読)
人馬(じんば)声なく草も伏(ふ)す
川中島に霧ふかし
聞こゆるものは さい川の
岸辺(きしべ)を洗う せせらぎぞ

≪ナレーションB≫ 聞きなれぬ歌であった。
胸を打つ音律(おんりつ)であった。
うかれた、宴(うたげ)の雰囲気(ふんいき)は、一変したのであります。
≪山本伸一≫
人馬(じんば)声なく草も伏(ふ)す
川中島に霧ふかし
聞こゆるものは さい川の
岸辺(きしべ)を洗う せせらぎぞ

雲か颱風(はやて)か秋半ば
暁(あかつき)やぶる ときの声
まなじりさきて ただ一騎(いっき)
馬蹄(ばてい)に くだく武田勢(たけだぜい)

車がかりの奇襲戦(きしゅうせん)
無念や逃(のが)す敵の将(しょう)
川中島に今もなお  その名ぞ残す決戦譜(けっせんふ)

≪ナレーションB≫ 歌は「霧の川中島」。
上杉謙信(うえすぎけんしん)がたった一騎、敵陣(てきじん)の真っ只(ただ)中へ乗り込んだ、戦(いくさ)の歌であります。
≪戸田城聖≫ 伸、もう一度だ。
≪ナレーションB≫ 伸一は、いっそう力強く、真剣な表情で歌いだした。

≪山本伸一≫
雲か颱風か秋半ば     暁やぶる ときの声
まなじりさきてただ一騎  馬蹄に くだく武田勢
≪ナレーションB≫ 「まなじり さきて ただ一騎」の一節に、伸一の満身(まんしん)の力がこもった。
皆は胸を衝(つ)かれた。それは、広布に一人立った戸田城聖の姿でもあり、夕張の伸一の戦いでもあった。
≪山本伸一≫
車がかりの奇襲戦   無念や逃す敵の将
川中島に今もなお   その名ぞ残す決戦譜
≪ナレーションB≫ 伸一が、万感の思いを託(たく)すように、「無念や逃す敵の将」と歌った時、戸田の頬(ほお)に、また涙が流れた。
彼は、それを拭(ぬぐ)おうともしなかった。
≪戸田城聖≫ もう一度!
≪ナレーションB≫ 夕張の同志は、峻厳(しゅんげん)な師弟の姿を目(ま)の当たりにしたのであります。
≪戸田城聖≫ これは、夕張の歌です。君たちに、この歌の心がわかるか? ・・・ ・・・
炭労は卑怯(ひきょう)だ!!
戸田がいないのをいいことに、私の大事な弟子をいじめる。私が来ると、出てこようともしない。
どんないいがかりでも、戸田にいってくればよいのだ。
私は、絶対に逃げ隠れはせぬ。会員は私の大切な命だ。
天下の創価学会に理不尽(りふじん)な妨害行為をするとは何事か。
≪ナレーションB≫ 戸田は、仏子をいじめる炭労の横暴に、我慢がならなかった。罪もない学会員に不当な圧迫を加え、「学会の撲滅」を叫び、「学会との対決」を打ち出した。
彼は、若き闘将(とうしょう)・山本伸一を派遣(はけん)したが、突進する伸一の馬蹄(ばてい)の音を聞くや、炭労は逃げた。
 戸田は討ち逃してしまった悔(くや)しさに、涙したのであります。
≪ナレーションB・女子部≫ 時は流れて、昭和35年。会長就任直後の、5月22日。
北海道華陽会の集いであります。
代表が「霧の川中島」を歌った。
歌ったのは、北海道女子部長・嵐山春子さんであります。
当時、嵐山さんは結核の療養中だった。
やがて、嵐山さんの頬(ほお)を涙がつたい始めた。ついには声を詰まらせ、歌えなくなってしまったのであります。
≪山本伸一≫ 泣いてはいけない。歌は最後まで歌ってこそ、その訴えたい内容が分かるのです。途中でやめるものではない。そういう意気地(いくじ)のないことでは駄目だ。もう一度、歌いなさい!
 さあ、皆も応援してあげなさい。
≪ナレーションB・女子部≫ 君よ、悲哀を乗り越えよ!最後の最後まで戦い抜くのだ!
そんな大激励だったのです。
 会場内の女子部全員、声の限りに歌ったのであります。
≪ナレーションA≫ この「霧の川中島」は、池田先生が「北海道の歌と決めて歌っていきなさい」と提案し、歌い継がれてきましたことは、皆様ご存知のとおりです。
本日は、小説人間革命第12巻・涼風(りょうふう)の章などより、「学会歌・霧の川中島」のお話を、黎明地区のオールスターキャストでお送りいたしました。
以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。





女子部 嵐山春子さんのお話を省略したもの。
(今回のブログで掲載したもの)20文字×105行。


Word使用した時。用紙A4。印刷の向き、縦。
余白、上下左右10mm。フォントサイズ12ポイント。
横書き。段数2。文字数と行数を指定。文字数23。行数48。

≪ナレーションA≫
それは、あっと息をのむ光景でした。
「夕張炭労事件」、続く「大阪事件」―。
出獄の日から、一ヶ月後。山本伸一は、戸田城聖とともに夕張支部結成大会に臨んだのであります。
昭和32年1957年8月20日。
夕張支部結成大会終了後、祝賀会での、お話であります。
≪戸田城聖≫ 伸一、歌を、歌いなさい。
≪山本伸一≫ はい。
≪ナレーションA≫ 伸一は、さっと、立ち上がると、会場内の手拍子を制(せい)し、張りのある爽(さわ)やかな声で、歌いはじめたのであります。
≪山本伸一≫
人馬(じんば)声なく草も伏(ふ)す
川中島に霧ふかし
聞こゆるものは さい川の
岸辺(きしべ)を洗う せせらぎぞ

≪ナレーションB≫ 聞きなれぬ歌であった。
胸を打つ音律(おんりつ)であった。
うかれた、宴(うたげ)の雰囲気(ふんいき)は、一変したのであります。
≪山本伸一≫
人馬(じんば)声なく草も伏(ふ)す
川中島に霧ふかし
聞こゆるものは さい川の
岸辺(きしべ)を洗う せせらぎぞ

雲か颱風(はやて)か秋半ば
暁(あかつき)やぶる ときの声
まなじりさきて ただ一騎(いっき)
馬蹄(ばてい)に くだく武田勢(たけだぜい)

車がかりの奇襲戦(きしゅうせん)
無念や逃(のが)す敵の将(しょう)
川中島に今もなお
その名ぞ残す決戦譜(けっせんふ)

≪ナレーションB≫ 歌は「霧の川中島」。
上杉謙信(うえすぎけんしん)がたった一騎、敵陣(てきじん)の真っ只(ただ)中へ乗り込んだ、戦(いくさ)の歌であります。
≪戸田城聖≫ 伸、もう一度だ。
≪ナレーションB≫ 伸一は、いっそう力強く、真剣な表情で歌いだした。
≪山本伸一≫
雲か颱風か秋半ば     暁やぶる ときの声
まなじりさきてただ一騎  馬蹄に くだく武田勢
≪ナレーションB≫ 「まなじり さきて ただ一騎」の一節に、伸一の満身(まんしん)の力がこもった。皆は胸を衝(つ)かれた。
それは、広布に一人立った戸田城聖の姿でもあり、夕張の伸一の戦いでもあった。

≪山本伸一≫
車がかりの奇襲戦   無念や逃す敵の将
川中島に今もなお   その名ぞ残す決戦譜
≪ナレーションB≫ 伸一が、万感の思いを託(たく)すように、「無念や逃す敵の将」と歌った時、戸田の頬(ほお)に、また涙が流れた。
彼は、それを拭(ぬぐ)おうともしなかった。
≪戸田城聖≫ もう一度!
≪ナレーションB≫ 夕張の同志は、峻厳(しゅんげん)な師弟の姿を目(ま)の当たりにしたのであります。

≪戸田城聖≫ これは、夕張の歌です。君たちに、この歌の心がわかるか?
・・・ ・・・
炭労は卑怯(ひきょう)だ!!
戸田がいないのをいいことに、私の大事な弟子をいじめる。私が来ると、出てこようともしない。
どんないいがかりでも、戸田にいってくればよいのだ。私は、絶対に逃げ隠れはせぬ。
会員は私の大切な命だ。
天下の創価学会に理不尽(りふじん)な妨害行為をするとは何事か。
≪ナレーションB≫ 戸田は、仏子をいじめる炭労の横暴に、我慢がならなかった。罪もない学会員に不当な圧迫を加え、「学会の撲滅」を叫び、「学会との対決」を打ち出した。
彼は、若き闘将(とうしょう)・山本伸一を派遣(はけん)したが、突進する伸一の馬蹄(ばてい)の音を聞くや、炭労は逃げた。
 戸田は討ち逃してしまった悔(くや)しさに、涙したのであります。

≪ナレーションA≫ この「霧の川中島」は、池田先生が「北海道の歌と決めて歌っていきなさい」と提案し、歌い継がれてきましたことは、皆様ご存知のとおりです。
本日は、小説人間革命第12巻・涼風の章より、「学会歌・霧の川中島」のお話を、黎明地区のオールスターキャストでお送りいたしました。
以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。


大白蓮華2010年6月号にあった、次の表現を、お借りしました。

霧の川中島は、恩師・戸田第2代会長と直弟子・池田第3代会長との忘れ得ぬ歌であった。
それは夕張炭労事件を終えた夏、夕張支部結成の折のことであった。
その祝賀の席上ではあったが、恩師は横暴な炭労のやり方に対して、心情を烈々と吐露した。

「天下のの創価学会に理不尽な妨害行為をするとは何事か。
だいたい創価学会は、勤労大衆の味方ではないか。
炭労は、なにを血迷うか。
文句があるなら、会長の私が、ここへ乗り込んでいるんだから、堂々と出てこい。乗り込んでくる勇気のあるやつはのか」

その後であった。恩師は直弟子に言った。「歌を歌え」と。
直弟子は、サッと立ち上がって歌った。
それが、「霧の川中島」である。

上杉謙信がたった一騎、敵の真っ只中へ乗り込んだ戦いの歌である。
同じように、ただならぬ覚悟で、炭労の本拠地に乗り込んだ恩師の心境を、直弟子は「霧の川中島」に託して歌ったのである。

その光景に、あっと息をのみました。昭和32年の「夕張炭労事件」、続く「大阪事件」―。出獄された翌月に池田先生は戸田先生とともに夕張支部結成大会に来てくださったのです。

大会終了後の祝賀会で戸田先生が突然、池田先生に言われました。
「大作、歌を歌いなさい」
「はい!」と立ち上がられた池田先生が、参加者の手拍子を制して、歌われたのが「霧の川中島」でした。

戸田先生は真っ白いハンカチを取り出し、メガネを上げて何度も何度も涙を拭かれ、「大作、もう一度!」と言われた歌でした。
やがて歌う池田先生の目にも光るものがありました。
峻厳な師弟の姿を夕張の私たちが目の当たりにした歌だったのです。

「霧の川中島」は池田会長が「北海道の歌と決めて歌っていきなさい」と提案した歌だった。

北海道華陽会の集いで、一人の代表が「霧の川中島」を歌った。
歌ったのは、後に北海道女子部長となる嵐慧子さんでした。池田先生が歌い、恩師が落涙した「霧の川中島」のことは、嵐さんから何度も聞いていました。
以来全道で歌ってきた歌でした。

1番が終わる前に、見る見る嵐さんの頬を涙がつたい始めました。
当時、嵐さんは結核の療養中でした。
先生が会長に就任され、誰よりも戦いたかったにもかかわらず、思うに任せない悔しさだったのでしようか。ついには声を詰まらせ、歌えなくなってしまったのです。

池田先生は語り掛けられました。

泣いてはいけない。歌は最後まで歌ってこそ、その訴えたい内容が分かるのです。途中でやめるものではない。そういう意気地のないことでは駄目だ。もう一度、歌いなさい

君よ、悲哀を乗り越えよ!最後の最後まで戦い抜くのだ。
そんな大激励でした。
真に一人を立ち上がらせるゆえの厳しさでした。

「皆も応援してあげなさい」・・・
全員で声の限りに歌いました。

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テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

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