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ネバダ地区結成のお話

私はその言葉を聞き、戸田先生の世界広布を願う心に触れた思いでした。
山本先生は、会長に就任されて、まだ五ヶ月しかたっていないのに、こうしてアメリカにおいでくださいました。
それは世界広布を願う、戸田先生の精神の実践にほかならないと思います。

ご主人のジョージ・オリバーさんは、日系人以外の初めての地区部長です。
創価学会が世界宗教であることを証明する第一号の地区部長となります。
アメリカ広布の模範となる活動をお願いします。

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≪ナレーションA≫ 時は昭和35年、1960年10月4日。初の海外指導の3日目のエピソードであります。
サンフランシスコの会員宅では、地元地区の結成に向けての打ち合わせが行なわれていたのです。

≪ナレーションB≫ すると、隣の部屋から、勤行の声が響いてきた。そこでは30歳前後のアメリカ人の男性を中心に数名のメンバーが勤行をしていた。導師の男性の発音は、実に正確で、朗々(ろうろう)とした勤行だったのです。

≪山本伸一≫ お名前は、なんとおっしゃいますか。

≪ジョージ・オリバー≫ (両手を広げ)スミマセーン

≪ヤスコ・オリバー≫ すいません、主人は日本語がよくわからないものですから……。
主人の名前はジョージ・オリバーと申します。
私は妻のヤスコです。

≪山本伸一≫ どちらから、いらっしゃったんですか。

≪ヤスコ・オリバー≫ はい、ネバダ州のリノから来ました。

≪山本伸一≫ どうも、遠くからご苦労さまです。何時間かかりましたか。

≪ヤスコ・オリバー≫ 車で五時間ほどかかりました。

≪山本伸一≫ そう。大変でしたね。それじゃあ、遅くなるといけないから、座談会が終わったら、すぐにお帰りになってください。

≪ジョージ・オリバー≫ ドウモアリガトウゴザイマース

≪ナレーションB≫ ジョージ・オリバーは続けて英語で語り始めた。それを同行メンバーが通訳したのです。

≪ジョージ・オリバー≫ 私たちは、アメリカに帰るべきか、日本に残るべきか、戸田先生に指導を受けたことがあります。

≪戸田城聖≫ 仏法は世界に広宣流布されなければならないのだから、アメリカに帰ってがんばりなさい。

≪ジョージ・オリバー≫ 私はその言葉を聞き、戸田先生の世界広布を願う心に触(ふ)れた思いでした。山本先生は、会長に就任されて、まだ五ヶ月しかたっていないのに、こうしてアメリカにおいでくださいました。
それは世界広布を願う、戸田先生の精神の実践にほかならないと思います。

私は、戸田先生が亡くなられてから、学会はどうなってしまうのか、不安に思っていました。しかし、こうして山本先生にお会いし、学会は若々しい山本先生とともに、限りない未来に向かって、新しい出発をしたことを感じました。

≪ナレーションB≫ 山本伸一は、ジョージ・オリバーの話を聞きながら、ネバダにも地区を結成し、この夫婦を、地区部長と地区担当員に任命すべきではないかと思った。

≪山本伸一≫ ネバダには、ほとんど会員はいない。
そこに、アメリカ人の地区部長は、大きな賭(か)けだ。
しかし、種を植えなければ芽はでない。
やがて、世界中に日本人でないリーダーが必要だ。
組織といっても人で決まる。
中心者が一人立てば、すべては、そこから開ける。
彼なら、できる。よし!

≪ナレーションB≫ 瞬時のうちに、伸一の頭脳は、めまぐるしく回転した。

≪山本伸一≫ ネバダにも地区を結成します!

≪ナレーションB≫ たとえ瞬時(しゅんじ)に下された決断であっても、広宣流布のために、一念に億劫(おくごう)の辛労(しんろう)を、尽(つ)くしての熟慮(じゅくりょ)があった。世界の広宣流布は、伸一の胸中(きょうちゅう)に鼓動(こどう)していたのであります。 

≪ナレーションA≫ その夜の座談会では、サンフランシスコ地区の結成が発表された。そしてネバダにも、地区を結成することが、告げられた。参加者からは、驚きの声が漏(も)れたのであります。

≪山本伸一≫ ネバダ地区の地区部長にはジョージ・オリバーさんが、地区担当員にはヤスコ・オリバーさんが就任いたします。ネバダにはオリバー夫妻のほかには、お二人が弘教した二、三人のメンバーしかおりませんが、あえて地区を作ります。

≪全座談会参加者≫ オー??

≪山本伸一≫ 皆さんは、会員もほとんどいないネバダに、なぜ地区を作るのかと思われるかもしれませんが、それは未来への布石なのです。
学会を一つの果樹園にたとえれば、ちょううど、果樹にあたるのが地区であり、果実(かじつ)が皆さん方です。果樹がなければ、果実は実らない。果樹にすべてはかかっています。創価学会といっても、その本当の母体は一つ一つの地区であり、地区の姿それ自体が学会なんです。

ネバダは、広く大きい州であり、未来の限りない可能性を秘めた天地です。ゆえに、まだ地区部長と地区担以外に、メンバーは二、三人しかいませんが、三年後、五年後、十年後のために地区を結成したのです。
これからオリバーさんご夫妻には、大変なご苦労をおかけすることになると思いますが、戸田先生も牢獄(ろうごく)から出られて、ただ一人、広宣流布に立たれた。それからわずか十五年で、学会は百数十万世帯にまで発展したのです。

オリバーさんご夫妻も、ネバダの大地に法旗を掲(かか)げて決然と立ってください。
特に、ご主人のジョージ・オリバーさんは、日系人以外の初めての地区部長です。創価学会が世界宗教であることを証明する第一号の地区部長となります。アメリカ広布の模範(もはん)となる活動をお願いします。

≪オリバー夫妻≫ (2人で) はい、がんばります!!

≪ナレーションA≫ 元気な、すがすがしい声の響きのする返事であった。
また一つ広布の種が植えられた。参加者は皆、新しい時代の到来を感じていたのであります。

本日は、小説・新人間革命・第一巻「新世界」の章より、「ネバダ地区結成のお話」を、旭日地区のオールスターキャストで、お送りいたしました。
以上で、寸劇人間革命のコーナーを終わります。



この寸劇人間革命を最後まで読んでいただきありがとうございます。
この寸劇人間革命の分量はおおよそ20文字×135行です。
原稿印刷用に空白行の少ないテキストデータを準備しました。楽しく有意義な座談会にぜひ御活用ください。

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内容はまったく同じですが、少し長い(20文字×150行)のテキストデータも準備しました。
こちらも、ぜひ御活用ください。

実際に座談会でやってみて、少し修正しました。20160212

テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

ドクター川崎のお話


フランスには輝かしい人権宣言の歴史がある。
そこで謳われた『自由』『平等』『博愛』の精神は、本来、永遠のものであり、人間性の勝利へとつながるのだと思う。

川崎さん。あなたが中心になって、このフランスから、本当の人権の勝利の波を、全ヨーロッパに広げてもらいたい。
友情の華を咲かせ、『自由』と『平等』と『博愛』の園を築いていく。
それが広宣流布といってもよい。

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≪ナレーションA≫ 時は昭和36年、1961年10月。西ドイツは、ベルリンのホテルであります。

深い疲労を覚えた山本伸一は、医師の川崎鋭治(かわさきえいじ)に、ビタミン剤を注射してくれるよう、頼んだのであります。

≪山本伸一≫ 痛い!すごく痛い注射だな……

≪川崎鋭治≫ そんなに痛みますか?変ですね……

≪山本伸一≫ 頼りにならない医学博士だな。看護婦さんのなかには、川崎さんより、はるかに注射の上手な人がたくさんいるよ。
川崎さんは、医学の知識は豊富なんだが、人間の心というものが、まだ、よくわかっていないね。

≪川崎鋭治≫ はぁ、私は、どちらかといえば、患者さんの診察より、研究の方が専門なもので……

≪山本伸一≫ たとえば、注射をする時には、『ちょっと痛いかもしれませんが、すぐ終わるから大丈夫ですよ』とか言うもんだよ。
そうすれば、人は安心もするし、痛さに対する心の構えもできる。

川崎さんは、これから、ヨーロッパの広宣流布の指導者になっていく使命をもった人なんだから、人びとの不幸を解決する、「信心の名医」になる必要がある。

≪川崎鋭治≫ 「信心の名医」ですか。病気を治療するよりも、よほど難しくなる……

≪ナレーションA≫ 深刻な顔でつぶやく川崎。
その愛すべき生真面目(きまじめ)さに、伸一は、笑みを浮かべたのであります。

≪山本伸一≫ 心配ありません。医学も仏法も、根本の精神は慈悲です。
“ドクター川崎”ならば大丈夫です。決意と実践があれば「信心の医学博士」にもなれますよ。

≪ナレーションA≫ 『なるほど』と、安心した川崎の顔にも、笑顔が浮かんだのであります。

≪ナレーションB≫ 次は、数日後。フランスのルーブル美術館の近くの公園でのエピソードです。

≪山本伸一≫ この中にも、未来のゴッホやピカソがいるかもしれないね。
私も、記念に似顔絵(にがおえ)を描(か)いてもらおう。

≪ナレーションB≫ 伸一は、いかにも芸術家風の、青年画家に、似顔絵を頼んだのであります。

≪青年画家≫ んーーん。
いい顔だ。
よし。
サラサラ。サラサラ。
よしできた。
代金は700円。

≪川崎鋭治≫ ぜんぜん似てないじゃないか。

≪同行幹部≫ まるで別人だよ。
それにしても高いな。
東京じゃ、ラーメン一杯50円だよ。

≪青年画家≫ いや、よく似ているはずだ。芸術的な完成度も高い。
それがわからずに、ぶつぶつ文句を言うのは、芸術を見る目がないんだよ。

≪山本伸一≫ ありがとう。私はあなたの可能性を信じます。
将来を楽しみにしていますからね。
未来のゴッホさん。

≪青年画家≫ あなたは、芸術への理解が深い。
はっ、はっ、はっ。

≪山本伸一≫ (振り返って)ところで、フランスは文化の国として世界をリードしてきた。
これからは、どうなんだろう。

≪川崎鋭治≫ どうでしょう?フランスが、将来も、これまでのように、優れた文化や精神を、世界に向かって発信していくことができるかどうか……。

≪山本伸一≫ しかしフランスには輝かしい人権宣言の歴史がある。そこで謳(うた)われた『自由』『平等』『博愛』の精神は、本来、永遠のものであり、人間性の勝利へとつながるのだと思う。

川崎さん。あなたが中心になって、このフランスから、本当の人権の勝利の波を、全ヨーロッパに広げてもらいたい。
友情の華(はな)を咲かせ、『自由』と『平等』と『博愛』の園(その)を築いていく。
それが広宣流布といってもよい。

≪ナレーションB≫ 一つ一つの言葉に、うなづきながら伸一を見つめる川崎の瞳(ひとみ)には、決意の輝(かがや)きが、あったのであります。

≪ナレーションA≫ 広布の旅は、フランスからイギリス、スペイン、スイス、イタリアへと続きます。

≪山本伸一≫ ここで、ヨーロッパの組織について、検討したいと思う。

≪同行幹部≫ やはりヨーロッパは支部か総支部とし、各国に地区を置くことになるのでしょうか。

≪山本伸一≫ いや、ヨーロッパの場合、急がなくてもよいのではないか。まず各国に、連絡責任者を置いたらどうだろうか。地区の結成は、メンバーが増えてからのほうが、よいと思う。
ところで、ヨーロッパ全体の連絡責任者は、川崎さんにやってもらおうと思うが、どうだろうか。

≪川崎鋭治≫ はい、わかりました。

≪山本伸一≫ よし、これでヨーロッパは大丈夫だ!
今日は、ヨーロッパと川崎さんの、新しい出発の日だよ。

≪ナレーションA≫ 「新しい出発の日」
川崎は、その言葉にハッとしたのであります。

≪川崎鋭治≫ 山本会長は、このことのために、信心もわからぬ自分に、何度も何度も会って、忍耐強く激励し、指導してくれたんだ。
なるほど。そうか。よし!

いよいよ私も立ち上がる時が来たのだ。
この先生の期待に応えなければならない。
よし!『信心の名医』になるぞ!

≪ナレーションA≫ 川崎は、欧州(おうしゅう)広布の使命を、深く深く自覚したのであります。

≪ナレーションB≫ 打ち合わせが終わった夜遅く、川崎は、伸一の部屋を訪ねた。

≪川崎鋭治≫ 山本先生、お疲れでしょうから、ビタミン剤を打ちましょうか。

≪山本伸一≫ いいよ。川崎さんの注射は痛いから……

≪ナレーションB≫ ドクター川崎は頭を掻(か)いた。
二人は声をあげて笑ったのであります。

本日は、小説・新人間革命・第五巻・「開道(かいどう)」の章より、「ドクター川崎のお話」を、旭日地区の、オールスターキャストで、お送りいたしました。

以上で寸劇人間革命のコーナーを終わります。




この寸劇人間革命を最後まで、読んでくださってありがとうございます。


≪ドクター川崎≫≪川崎鋭治≫ の登場する、以前に掲載した寸劇人間革命があります。

『トインビー対談』 読んでみたい方は、ここをクリック してください
『アフリカ支部の結成』 読んでみたい方は、ここをクリック してください


この寸劇人間革命の分量は、おおよそ、20行×135行です。
原稿印刷用に、空白行の少ないテキストデータを準備しました。
楽しく、有意義な、座談会に、ぜひ御活用ください。

この寸劇は原作とは、構成が、異なっています。
新人間革命第五巻・開道の章の流れは、次のとおりです。
10月8日  西ドイツ・ベルリンのホテルでの懇談。
「ビタミン剤・すごく痛い注射」のエピソード。
10月10日 オランダ
10月12日フランス・ルーブル美術館の見学。
モンマルトルの丘、テルトリ広場の散策。
「似顔絵・似てないじゃないか」のエピソード。
モンマルトルの丘での懇談・「このフランスから、本当の人権の勝利の波を、全ヨーロッパに」のエピソード。
夜、ホテルで「いいよ。川崎さんの注射は痛いから」のエピソード。
10月13日 イギリス・ロンドンのホテルで「ヨーロッパ組織の検討」のエピソード。
10月15日 スペイン・マドリードへ

ちょっと変にいじりすぎだなと、思われた方には、お詫びいたます。


テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

日焼けした壮年のお話し


日蓮仏法の祈りは、本来、“誓願”の唱題なんです。

その“誓願”の根本は、広宣流布です。

つまり、「私は、このブラジルの広宣流布をしてまいります。そのために、仕事でも必ず見事な実証を示してまいります。どうか、最大の力を発揮できるようにしてください」という決意の唱題です。

これが私たちの本来の祈りです。

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≪ナレーション≫ 時は昭和35年、1960年10月20日、午後一時30分。ブラジルは、サンパウロの東洋人街(とうようじんがい)の一角。
山本伸一を迎えての、座談会。実質的には、第一回のブラジル総会であります。

≪日焼けした壮年≫ (緊張して大声で)自分の仕事は、農業であります!

≪山本伸一①≫ どうぞ気楽に。ここは、軍隊ではありませんから。

みんな同志であり、家族なんですから、自宅で、くつろいでるような気持ちでいいんですよ。

≪日焼けした壮年≫ はぁ。はい。
(また大声で)自分は、新たに野菜作りをはじめたのでありますが、(小声で)失敗してしまい、もう借金だらけであります。


≪山本伸一①≫ 不作になった原因はなんですか?

≪日焼けした壮年≫ んーん。(小声で)天候のせいであったように思いますが……

≪山本伸一①≫ 同じ野菜を栽培して、成功した方はいますか?

≪日焼けした壮年≫ ええ、います。(小声で)でも、たいていの人が不作であります。

≪山本伸一①≫ 肥料に問題はありませんか?

≪日焼けした壮年≫ んーん。(小声で)詳しくは、わかりません……

≪山本伸一≫ 手入れの仕方には、問題はありませんか?

≪日焼けした壮年≫ んーん。(小声で)一生懸命やったんですが……

≪山本伸一①≫ 土壌と、品種の関係はどうですか?

≪日焼けした壮年≫ んーん。(小声で)さあ……

≪ナレーション≫ この「日焼けした壮年」は、自分なりに頑張って来たにちがいない。しかし、それだけで良しと、しているところに、「甘さ」があることに、気づいていなかったのであります。

≪山本伸一①≫ まず、同じ失敗を繰り返さないためには、なぜ、不作に終わってしまったのか、原因を徹底して究明していくことです。

成功した人の話を聞き、参考にするのもよいでしょう。そして、失敗しないための十分な対策をたてることです。

真剣勝負の人には、常に研究と工夫がある。それを、怠れば成功はない。

信心をしていれば、自分の畑だけが、自然に豊作になる、などと思ったら大間違いです。

仏法というのは、最高の道理なんです。ゆえに、信心の強盛さは、人一倍、研究し、工夫し、努力する姿となって表れなければなりません。

そして、その挑戦のエネルギーを湧き出ださせる源泉が真剣な唱題です。それも“誓願”の唱題でなければならない

≪日焼けした壮年≫ セイガン?ですか……

≪山本伸一②≫ そうです。“誓願”というのは、自ら誓いを立てて、願っていくことです。
祈りといっても、自らの努力を怠り、ただ、棚からボタモチが落ちてくることを願うような祈りもあります。それは、人間をダメにしてしまう宗教です。

日蓮仏法の祈りは、本来、“誓願”の唱題なんです。その“誓願”の根本は、広宣流布です。
つまり、「私は、このブラジルの広宣流布をしてまいります。そのために、仕事でも必ず見事な実証を示してまいります。どうか、最大の力を発揮できるようにしてください」

という決意の唱題です。

これが私たちの本来の祈りです。

≪ナレーション≫ 伸一は、農業移住者の置かれた厳しい立場をよく知っていた。そのなかで成功を収めるためには、何よりも自己の安易さと戦わなくてはならない。敵はわが、内に、あるのであります。

≪山本伸一②≫ 日々、自分のなすべき具体的な目標を明確に定めて、一つ一つの成就を祈り、挑戦していくことです。その真剣な一念から、知恵がわき、創意工夫が生まれ、そこに成功があるんです。

つまり、「決意」と「祈り」、そして「努力」と「工夫」が揃ってこそ、人生の勝利があります。
 一攫千金(いっかくせんきん)を夢見て、一山(ひとやま)当てようとしたり、うまい儲(もう)け話を期待するのは間違いです。それは「信心」ではありません。それでは「観念」です。

仕事は生活を支える基盤です。その仕事で勝利の実証を示さなければ、信心即生活の原理を立証することはできない。
どうか、安易な姿勢は、いっさい排して、もう一度、新しい決意で、全魂を傾けて仕事に取り組んでください。

≪日焼けした壮年≫ はい。頑張ります。

≪ナレーション≫ 逆境であればあるほど、人生の勝負の時と決めて、挑戦し抜いていくことである。そこに御本尊の功力が現れるのだ。ゆえに、逆境はまた、仏法の力の証明のチャンスといえるのであります。

本日は、小説・新人間革命第一巻「開拓」の章から、「日焼けした壮年」のお話を、旭日地区のオールスターキャストでお送りいたしました。

以上で寸劇人間革命のコーナーを、終わります。



この寸劇人間革命を最後まで読んでいただきありがとうございます。

3人で、お話が出来上がる寸劇ですが、4人でできるように、山本伸一役を、2人で読むように、作ってみました。

この寸劇『人間革命』の分量は、おおよそ、20文字×105行です。

原稿印刷用に、空白行の少ないテキストデータを準備いたしました。

楽しく、有意義な座談会に、ぜひご活用ください。






テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

「メルボルン支部の発足」のお話

学会が掲げているのは地球民族主義だ。
その実現の第一歩は、君がこのオーストラリアで、力を持ち、実証を示して、誰からも信頼され、尊敬されていくことだよ。
時代は、地球民族主義の方向へ動いていかざるをえない。それは、オーストラリアの人びとの、意識を革命していくことでもある。
だが、これは大変なことだ。
生活に根ざした、粘り強い戦いだ。

君は、その先駆者になりたまえ!



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≪ナレーション≫ 時は昭和39年1964年5月。
山本伸一の一行が、オーストラリアのシドニー空港に到着したのは、13日午前9時40分。
美しい青空が広がっていた。

≪山本伸一≫ やあ、元気だったかい。

≪廷野修(ていのおさむ)≫ はい!先生!

≪山本伸一≫ ところで、どうしたんだい。背広も、ネクタイも、よれよれだよ。
それに、その頭。ボサボサで、まるで「ヤマアラシ」みたいじゃないか。

≪廷野修≫ 昨夜は、豪雨でしたもので、外出した時に、濡(ぬ)れてしまったんです。
それで、髪の毛も油っけがなくなってしまいまして……

≪山本伸一≫ 大変だったね。風邪は引かなかったかい

≪廷野修≫ はい。大丈夫です。実は、天気予報では、今日も雨ということだったんです。

≪山本伸一≫ そうか、晴れてくれてよかったな。でも、一番嬉しいのは、廷野君が元気なことだよ。少し太ったようだし、本当によかった。

≪ナレーション≫ 山本伸一が、留学直前の廷野を激励したのは、2年前のことであった。その青年の成長した姿が、たまらなく嬉(うれ)しかったのであります。

≪廷野修≫ 先生、なんとか博士号が、とれそうなところまでまいりました。

≪山本伸一≫ それはよかった。よく頑張ったね。ところで、オーストラリアには、今、メンバーは何人ぐらいいるんだい。

≪廷野修≫ はい。首都のキャンベラには、私だけですが、オーストラリア全体では、私が、つかんでいるだけで、五、六人おります。そのほかにも、おそらく、まだ何人かは、いるのではないかと思います。かくかくしかじか。

≪ナレーション≫ メンバーの状況を説明したあと、廷野は伸一に尋ねた。

≪廷野修≫ 今、アメリカに留学しないかという話が、あるんです。学問の研究のうえでは、ここにいるよりも、アメリカに渡(わた)ったほうが、実りは多いと思います。
このまま、オーストラリアにいたほうがよいのか、それとも、アメリカに留学して、それから日本に帰った方がよいのか、迷っているのですが……

≪山本伸一≫ できることなら、オーストラリアにいて、博士号を取ったら、ここで仕事を探してみてはどうかね。
私の希望としては、君には、末長く、オーストラリアの中心者として、頑張ってもらいたいんだ。

≪廷野修≫ 正直なところ、ここで就職することは、考えていませんでした。この国では、白人の優先のシステムや考え方が、あまりに根強く、白人以外の人種が就職したり、社会に食い込んでいくのは、並大抵のことではありません。

≪山本伸一≫ そうかもしれない。しかし、だからこそ、誰かが、それを打ち破っていかなければならない。
どこの国でも、さまざまな差別や障害がある。それが現実だよ。矛盾(むじゅん)だ。不平等だと文句を言うだけで、それが解決できるなら、こんな簡単なことはない。
その現実を直視して、道を切り開いてきたのが、世界広布の歩みです。

学会が掲(かか)げているのは地球民族主義だ。その実現の第一歩は、君がこのオーストラリアで、力を持ち、実証を示して、誰からも信頼され、尊敬されていくことだよ。
時代は、地球民族主義の方向へ動いていかざるをえない。それは、オーストラリアの人びとの、意識を革命していくことでもある。だが、これは大変なことだ。
生活に根ざした、粘り強い戦いだ。

君は、その先駆者になりたまえ!

≪ナレーション≫ この「先駆者になりたまえ」との言葉は、廷野の胸に、たちまち灼(や)きついたのであります。
この時、廷野の心に、広布への、誓いの種子が、蒔(ま)かれた。彼は、この伸一の指導で、生涯、オーストラリアの広布に生き抜くことを決意したのであります。

≪山本伸一≫ (力強く)人数は少ないが、オーストラリアに支部をつくろう。
支部長は、廷野君、君がなるんだよ。

≪廷野修≫ はい。頑張ります。

≪山本伸一≫ 支部長でも、地区部長でも、すべて、原理は一緒だよ。一人一人を、自分以上の人材に育てあげていけばよい。そして、同志を着実に増やしていくことだ。
それから、支部名だが、オーストラリア支部ではなく、メルボルン支部にしようと思う。
今後、オーストラリアも広宣流布が進めば、各地に支部がつくられていくんだから、国名を支部名にするのはよそう。

≪ナレーション≫ 未来の大発展を想定しての、支部の名称に、廷野は、思わず武者震いをおぼえたのであります。

≪山本伸一≫ 君はオーストラリアで大学者になることも大事だが、君の深い任務は、この国の広宣流布にある。
それが地涌の菩薩としての、根本の使命だ。学問の力では、人びとを根底から救いきることはできない。それができるのは仏法だけです。

人間として、何が偉いのか。何が尊いのか。社会的な立場や経済力にばかり目がいき、その基準がわからなくなってしまっているのが、現代の社会です。
仏法は、その根本価値を教えている。それが広宣流布に生きることです。人を救い、人を幸福にしていく作業に励んでいく中にこそ、人間としての最大の輝きがあるのです。

≪ナレーション≫ 廷野は、翌年に博士号を取得し、有名な研究所に就職が決まった。
そして、ここで着実に実績を残して、信頼の輪を広げ、上級研究員、主任研究員となっていくのである。
また、組織の発展にともない、総支部長、本部長、理事長となり、オーストラリアSGIのリーダーとして、大活躍していくことになるのであります。

本日は、小説新人間革命第9巻新時代の章より、「メルボルン支部の発足」のお話を、旭日地区のオールスターキャストでお送りいたしました。

以上で寸劇人間革命のコーナーを終わります。




この寸劇人間革命を最後まで読んでいただきありがとうございます。
この寸劇の、二人の語らいの順序は、原作とかなり異なっています。廷野修の言い回しも変更しています。
少し、いじりすぎだと、思われた方には、お詫びいたします。

この寸劇人間革命の分量はおおよそ、20文字×140行です。

原稿印刷用に空白行の少ないテキストデータを準備いたしました。

楽しく、有意義な座談会にぜひご活用ください。





テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

焼きそばのお話し


お手紙、拝見いたしました。

御本尊を授時した学会員が、堂々と海外で活躍されゆくことは、世界の黎明を意味するものと確信しています。

如来の使いとして、貴殿の置かれた職場、環境で、全力を尽くし、社会の勝利者になられんことを祈っております。

御本尊の功徳、お力は、宇宙全体を包み、世界のいずこにいようが、すべて通じます。

諸天善神の加護を信じ、強盛なる信心を奮い起こして、元気いっぱいに戦い、生き抜かれんことを祈っています。

希望と勇気と確信をもって、堂々たる人生を闊歩されんことを



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≪ナレーションA≫ それでは寸劇人間革命のコーナーです。
本日は、「焼きそば」のお話しであります。

日本を遠く離れた、地球の裏側、アルゼンチンで懸命に信心に励む一人の青年。
秋田県仙北郡長信田村出身の大木田和也(おおきだかずや)さん。

本日の主人公であります。

≪大木田和也≫ 山本先生は多忙であろうし、全く面識(めんしき)のない自分が、突然、手紙を出すのだから、返事など来ないだろう。

≪ナレーションA≫ 大木田は、そう思いながらも、自分の胸の内を率直につづり、学会本部に、伸一にあてて手紙を送ったのであります。

≪山本伸一≫ お手紙、拝見いたしました。御本尊を授時した学会員が、堂々と海外で活躍されゆくことは、世界の黎明(れいめい)を意味するものと確信しています。
如来の使いとして、貴殿(きでん)の置かれた職場、環境で、全力を尽くし、社会の勝利者になられんことを祈っております。

御本尊の功徳、お力は、宇宙全体を包み、世界のいずこにいようが、すべて通じます。
諸天善神の加護(かご)を信じ、強盛なる信心を奮い起こして、元気いっぱいに戦い、生き抜かれんことを祈っています。

希望と勇気と確信をもって、堂々たる人生を闊歩(かっぽ)されんことを


≪ナレーションA≫大木田は、感激した。伸一の手紙を宝物の様に大切にし、何度も何度も読み返しては、決意を新たにしたのであります。

≪ナレーションB≫ 昭和41年1966年3月。ブラジル、サンパウロを訪れた山本伸一のもとに、大木田は、駆(か)けつけたのであります。

≪大木田和也≫ 先生!アルゼンチンの大木田です。

≪山本伸一≫ よく来たね。 君に会える日を楽しみにしていたんだ。

≪ナレーションB≫山本伸一は単身、アルゼンチンに渡った一青年のことが、頭から離れなかったのであります。
そして手紙で励まし続けてきた青年が、頬(ほお)を紅潮(こうちょう)させ、元気に自分の前に現れたことが、嬉しくて仕方なかつた。

≪山本伸一≫ それにしても、よく頑張ったね。一人の青年がアルゼンチンに渡り、広宣流布のための組織をつくり、百人、二百人という人が、希望と幸福の道を歩み始めた。
これほど、偉大なことはない。これほど、すばらしい、最高に意義のある人生はないじゃないか。

≪大木田和也≫ はい。私もそう感じております。

≪山本伸一≫ 人間の一生というものは、短いものだ。
その一生をなんのために使っていくかで、人生の価値は決まってしまうよ。
君はアルゼンチンにあって、生涯、広布のために生き抜いてほしい。
私に代わって、この国の人たちを幸せにしてほしいんだ。

≪大木田和也≫ はい。がんばります。

≪ナレーションB≫ そこに、峯子が焼きソバを、持ってきたのであります。

≪山本峯子≫ アルゼンチンでは、あまり食べられないのではないか、と思いまして。
さあ、召し上がってください。

≪ナレーションB≫ 二人に勧められ、大木田は焼きソバを、ほおばった。懐(なつ)かしい味であった。

この日、大木田の心は定まった。

≪大木田和也≫ 俺の人生は決まった。山本先生とともに広宣流布に生きる。
そして、いつか先生を、アルゼンチンにお呼びしてみせる!

≪ナレーションB≫ 大木田は花の栽培、販売で人一倍努力を重ね、市場で一、二を争うまでになった。

そして大木田は、広宣流布のためにアルゼンチン中を駆け巡った。
アルゼンチン総支部の総支部長として、やがて、アルゼンチンSGIの理事長として、大活躍するのであります。

≪ナレーションA≫  しかし、山本伸一のアルゼンチン訪問という念願が実現するには、実に27年後の、1993年(平成5年)まで待たなければならなかったのであります。

本日は小説新人間革命第11巻、開墾(かいこん)の章より、「焼きそばのお話し」を、旭日地区のオールスターキャストでお送りいたしました。

以上で寸劇人間革命のコーナーを終わります。



この寸劇人間革命を読んでいただきありがとうございます。

この寸劇の分量は、おおよそ20文字×110行です。

原稿印刷用に、空白行の少ないテキストデータを準備いたしました。

楽しく有意義な座談会に、ぜひご活用ください。



テーマ: 二次創作 | ジャンル: 小説・文学

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